最終更新日:2025.09.26

40歳男子、紳士服に目覚める。

腰まわりがゆるくてルーズなスラックスにも緊張感が欲しくなる。太いのが好きなのは変わらなくてもピタッとした腰から裾にかけて一直線に伸びるセンタープレスのエレガンスに快感を覚えている。仕上げの香水も甘すぎると感じるようになった。数年前に癒やしを求めてフローラルに傾倒したが、今はそこに敬遠していた重厚なウッディをミックスした、より「紳士然」とした香りがしっくりくる。時計は小ぶりのジュエリー感覚で毎日つけたいし、艶のあるレザージャケットも探し始める。まとめると、僕らはいつの間にか「ユニフォーム」もとい「ドレススタイル」を欲している。秋を目の前にして、こういった気持ちの小さな違和感や変化に正直になろうと決めた。単にクラシックに回帰したいわけでも、ずっとドレススタイルでいく覚悟もない。今は「紳士服」の品格や洗練を「ファッション」として取り入れたいだけ。らしくない、と言われても、40歳紳士になってみたいだけ。

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