「買い物は人生の道標」と語るのは、UOMOでもお馴染みのファッションディレクター、金子恵治さん。金子さんの買い物は目的があるように見えて、実は衝動買いの連鎖。「常に最愛のモノを追い求めているけど、心が揺れる衝動買いにロマンを感じ、その感動が自分の仕事の糧になっています」そんな金子さんの、5カ月にわたる衝動買いの「声」に耳を傾ければ、あらためて服の楽しさは出会いにあることに気づかされる!

レショップのバイヤー、コンセプターを経て独立。現在は複数のブランドディレクション、PR業を行うほか、青山で自身のショップ「BOUTIQUE」も営む。
4/8 Tue|CHARVET ドレスシャツ

「白いシャルベ」にも新発見がある
この日は、家族で麻布台ヒルズにあるホテルに泊まった。予定を詰め込まず時間に余裕があったので、ふらりとショッピングエリアへ。メンズといえば、ほぼ一択。メゾン エ ヴォヤージュに向かった。以前はレショップに在籍していたこともあって、なんとなく意識してしまい落ち着いて見ることができなかった。が、卒業した今は遠慮なく(笑)、くまなく店内を見てまわった。
取り扱っていたのは知っていたけれど、あまりちゃんと見ることができていなかったシャルベのシャツをしっかり見せてもらった。聞くと、売っているのはアジア向けのフィットではなく本国仕様のフィットで、比較的大きめに仕上がっているという。本来ドレスシャツなのでタイトフィットであることが正義なのだけれど、最近ではドレスといえども少しはゆとりが欲しくなっている。そして驚いたのはコットンの生地だった。ドレスなのにこのゴツさ!? 1.5倍くらいのウェイトを感じる。色はホワイト、ブルー、グリーンの三色あって、すべて織りは違うがウェイトは近い。どれも魅力的で悩ましいが、今回はホワイトを選んだ。しかし、なんだかもったいなく、3カ月寝かしてようやく真夏の暑い日に着た。めちゃくちゃ暑くて汗だくになった。もったいなくて寝かしていたのに、よりによっていちばんダメージがありそうな日に着てしまった。だが、一度着てしまえばもう自分のもの。これからもヘビーローテーションしたい。