2025.09.04
最終更新日:2025.09.04

【ナイキのスニーカー Rejuven8】50を超えても背伸びは続く|ファッションディレクター金子恵治の衝動買い日記

「買い物は人生の道標」と語るのは、UOMOでもお馴染みのファッションディレクター、金子恵治さん。金子さんの買い物は目的があるように見えて、実は衝動買いの連鎖。「常に最愛のモノを追い求めているけど、心が揺れる衝動買いにロマンを感じ、その感動が自分の仕事の糧になっています」そんな金子さんの、5カ月にわたる衝動買いの「声」に耳を傾ければ、あらためて服の楽しさは出会いにあることに気づかされる!

金子恵治プロフィール画像
ファッションディレクター
金子恵治

レショップのバイヤー、コンセプターを経て独立。現在は複数のブランドディレクション、PR業を行うほか、青山で自身のショップ「BOUTIQUE」も営む。

4/21 Mon|NIKE “Rejuven8”

NIKE “Rejuven8”

50を越えても背伸びは続く

 仕事柄、千駄ヶ谷エリアでの打ち合わせが多く、その合間についつい寄ってしまうのが、ロンハーマンの千駄ヶ谷店。メンズは個人的に好きなお店の一つ。あの硬派なスタイルに憧れがあり、いちばん好きかもというほど。扱っているものをただ着ればそのカッコよさを手に入れられるのであれば、そこまで憧れをもたないと思うけれど、自分は逆立ちしてもあのカッコよさを真似することはできない。だからいつも僕のスタイルやカルチャーに合うものを探し、ちょこっとだけ買わせていただいている。

 このナイキのリカバリーシューズは、ロンハーマンで見つけなければ目にも留まらなかったかもしれない。だが、彼らの審美眼で選ばれたものだから興味を抱いた。自分に似合うか心配だったけれど、これは大丈夫かな。けれどちょっと無理があったかな…身近な人には「らしくないね」と言われる。だからこっそり犬の散歩のときや、近所を出歩くときに人の目につかないところで履いている。おしゃれに履こうと考えず、自然な素振りでちょっと緊張しながら履いている。昔、背伸びをして憧れの人が着ているものを、似合わないのに無理して着ていた。あのときと同じことをいまだにやっている。

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