「買い物は人生の道標」と語るのは、UOMOでもお馴染みのファッションディレクター、金子恵治さん。金子さんの買い物は目的があるように見えて、実は衝動買いの連鎖。「常に最愛のモノを追い求めているけど、心が揺れる衝動買いにロマンを感じ、その感動が自分の仕事の糧になっています」そんな金子さんの、5カ月にわたる衝動買いの「声」に耳を傾ければ、あらためて服の楽しさは出会いにあることに気づかされる!

レショップのバイヤー、コンセプターを経て独立。現在は複数のブランドディレクション、PR業を行うほか、青山で自身のショップ「BOUTIQUE」も営む。
6/25 Wed|JOHN SMEDLEY ニットポロシャツ

ベージュと危うい交際を始める
毎日暑すぎる…。メンズの夏の王道アイテムというと、おしゃれ服は限りなく少ない。というなかで僕の頭に浮かんだのは、ジョン スメドレーのシーアイランドコットンのポロシャツだった。思い立ったら吉日。久しぶりにジョン スメドレー青山店に足を運んだ。ポロシャツ一択だったけれど、長袖のコットンタートルという信じられないくらいおしゃれな服に出会う。でも、さすがに着るタイミングがなさすぎる…。いつか買うと心に決めてポロシャツを手に取った。安心のネイビーやいろいろ定番カラーを試しながらも、やはりチャレンジ精神がうずく。
そのときベージュのパンツをはいていたのだけれど、ベージュのポロを合わせた際に、スタッフの方に「ベージュワントーンのおじさん感がいい」と推され、それがやけに響いて購入を決めた。年齢的にハマりすぎていて、危ういベージュのポロ。数ある中から最も危険な色を選んだのだけれど、危険の裏には、超絶おしゃれになる可能性も秘めているからそこに賭けようと思った。とりあえずベージュワントーンで合わせればいいとお墨付きをもらったし、いい買い物ができた。しかし暑い。毎日気温や湿度とにらめっこしながら、着るタイミングをうかがっている。