2025.09.13
最終更新日:2025.09.13

【ドレイクスのキャップ】人とかぶらない帽子をかぶるけど... |ファッションディレクター金子恵治の衝動買い日記

「買い物は人生の道標」と語るのは、UOMOでもお馴染みのファッションディレクター、金子恵治さん。金子さんの買い物は目的があるように見えて、実は衝動買いの連鎖。「常に最愛のモノを追い求めているけど、心が揺れる衝動買いにロマンを感じ、その感動が自分の仕事の糧になっています」そんな金子さんの、5カ月にわたる衝動買いの「声」に耳を傾ければ、あらためて服の楽しさは出会いにあることに気づかされる!

金子恵治プロフィール画像
ファッションディレクター
金子恵治

レショップのバイヤー、コンセプターを経て独立。現在は複数のブランドディレクション、PR業を行うほか、青山で自身のショップ「BOUTIQUE」も営む。

6/8 Sun|Drake’s キャップ

Drake’s キャップ

人とかぶらない帽子をかぶるけど…

 キャップはコミュニケーションツールの一つだなと、つくづく思う。先日、夜に友人とグラフペーパーの南くんの飲食店「寄」で会食をしていたら、斜め向かいに座った女性が、自分の店(BOUTIQUE)のキャップをかぶっていた。僕のことなんて知らないだろうと思ってのんびり構えていたら、帰り際にニコッとされて、僕のインスタもフォローしていると。「今度お店に行きますね」なんて言われて、新たな出会いが生まれた。

 そんなことを思い出しながら、イギリスから本格的に上陸したドレイクスのイベントでは、キャップを購入した。このロゴキャップには、東京に住む人がかぶらなそうな「TOKYO」という文字が入っている。でも僕が好きなカメラとキャップのイラストが刺繡されていたものだから、気にせず購入した。カメラとキャップって、自分にドンズバすぎて怖いくらい。あまりイベントの告知もされていないうえに、TOKYOという文字も入っているからなかなか買う人はいないだろう。この手のものはなるべく街で同じものをかぶっている人と出会いたくない。けれど、ここまで確率が低いのに、なぜかまた出会ってしまうんだろうな。それはそれで、どんな人と出会うのか楽しみになってきた。

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