「買い物は人生の道標」と語るのは、UOMOでもお馴染みのファッションディレクター、金子恵治さん。金子さんの買い物は目的があるように見えて、実は衝動買いの連鎖。「常に最愛のモノを追い求めているけど、心が揺れる衝動買いにロマンを感じ、その感動が自分の仕事の糧になっています」そんな金子さんの、5カ月にわたる衝動買いの「声」に耳を傾ければ、あらためて服の楽しさは出会いにあることに気づかされる!

レショップのバイヤー、コンセプターを経て独立。現在は複数のブランドディレクション、PR業を行うほか、青山で自身のショップ「BOUTIQUE」も営む。
6/19 Thu|NICENESS レザーパンツ

悪魔の運命的再会
恵比寿にナイスネスの直営店がオープンした。ナイスネスの服は見てしまうと買ってしまうから、正直あまり見たくない(笑)。しかしオープンとあっては行かないわけにはいかないから行ってきた。久しぶりに商品を目にしたけれど、案の定、欲しいものがどんどん出てくる。もうこうなると戦いで、どれだけ我慢できるかという我慢大会になる。どちらかというと我慢できない自分にはつらい。一階から上まで回り下に降りる。しかしレザーパンツに目が留まってしまい、しっかりチェックすることに。そして、それは数年前のコレクションにあったレザーパンツの復刻ということを知った。完全にひよって買いそびれたものだったので、この運命的な再会に感動しないわけがない。
そこで感動してしまうのが僕の悪い癖で、試着したら終わる(買う)とわかりつつフィッティングルームへ向かった。ウエスト、レングスともにシンデレラフィットだった。みんなに見てもらったけれど、もう買うしかないでしょのムード。戦いは終わり、予想どおりの完全敗北だった。真夏に購入したから、5カ月くらいは出番がなさそう。手に入れたのに着られないつらさは計り知れない。合わせたいスウェットも用意はできている。ベルトはロザリアプロダクトで製作していただいたティファニーバックルのベルトを。シューズはスニーカーのつもりだけど、今のところヴィンテージのヴァンズ一足しかない。新たなスニーカー探しをしよう。早く、秋よ来い。