ファッションブランドのオリジナルバッグが実は人気だ。専業ブランドとは違う視点やデザインの目のつけどころがあるのだろうか。UOMO読者にも人気のフォルとナイスネスにフォーカスし、作り手と愛用者の目線で語ってもらった。
FOLLがボストンバッグにこだわる理由とは?

2020年にベイクルーズに入社後、秋冬からFOLLを始動。生地選び、縫製、染色に至るまで群を抜いたこだわりを見せ、現在はジャーナルスタンダードの別注も担当している。
季節のスタイリングに馴染む自分らしいバッグを創りたい
ベイクルーズのプライベートブランド、フォルは、「着る者としての視点を反映したい」と、デザイナーの平沢幹太さんが厳選した製法や素材で仕上げる、シンプルながら配慮の行き届いたウェアが支持されている。そんなブランドが今季初めてレザーのボストンバッグをリリースする。
「ボストンバッグは工数が多く、形状や強度を考えると、バッグとしての適正な品質とデザインを両立させるのが非常に難しいんです。あえてそこに挑戦したい気持ちがありました」
平沢さんの妥協しない服作りと同じ姿勢がここでも見て取れる。
「ボストンバッグは、肩掛けしたときのスタイリングとの相性という点で、自分が納得できるようなアイテムがこれまでになかった。だから“自分ならでは”と呼べるものをとことんこだわって作りたかったんです」
春夏に登場する第1弾は芯地のないゴート スエードを採用。薄着になる季節に肩掛けした際、体側からバッグが張り出すことを極力抑えた作りに。一方で秋冬に向けた第2弾は、薄い芯地を裏地側に貼ることで、表地のラムレザーの風合いをあえて残し、ボリュームのある冬服に負けない存在感を強調している。
「日常の動作に馴染む実用性と、スタイリングをよりよく見せること、その両方を実現できました。今、これを日本でいちばん使いたいのは自分かもしれません」


画像上が春夏仕様で、画像下が秋冬仕様。デザインは共通で、コレクションのウェアでも使用する上質なレザーを採用している。「自分の物作りに共感してくれる工場が増えて、職人の皆さんも同じ方向を見ながらチャレンジしてくれるようになりました」。
愛用者が語る! 「だからナイスネスを選びました」
クオリティの高さと、ひねりのあるデザインで人気のナイスネス。スナップでもよく見かけるのが、レザーショルダーバッグ“LOWE”だ。愛用する3人にその魅力を聞いた。
01|好きな茶系のスタイリングで存在感を発揮

並木一樹さん/美容師
「小さめのレザーバッグって、品のよさは出ますがもう少し野暮ったさも欲しい。2年前に買ったLOWEは、ちょっとレアなキャメルレザー仕様。粗い質感とムラのあるブラウンの色味が、まさに求めている佇まいでした。ショルダーにしても収まりがよく、まるでインポートブランドのようにアイコニックなバッグを作れるファッションブランドだなと実感しています」
02|アレンジを加えて自分だけのナイスネスに


貝瀬慎太郎さん/会社員
「買ってから1年以上がたち、革の柔らかさや表情の変化などが自分好みになってきた。このバッグを持っている人は比較的多いですが、それでも使いたくなります。自分は持ち手の部分にバンダナを巻きつけて、より持ちやすくアレンジ。真鍮のカラビナも購入し、ナイスネスのコインケースをつけています。歩くたびにかすかに揺れるのがお気に入りです」
03|シェアもできる大人の休日バッグの最適解

吉田 聖さん/会社員
「ブランドが初期に作ったリーバイスとのコラボのレザーベルトが格好よくて、それからナイスネスの革小物はチェックしています。これは去年買ったもので黒のホースレザーに真鍮の金具のバランスがよく嫌みがない。休日は荷物を持たないので、このサイズがちょうどいい。定期的にケアもしていますが、シワの入り方もよくて長く使いたくなります」