「長谷川さんって、左肩痛いですよね?」

長谷川 毎週、ピラティスを習い始めてから本当に体調がよくなったんだ。でも友達にピラティスに通っている話をすると、結構驚かれて。女性がやるエクササイズってイメージをもつみたいで。だから、そういう誤解を解きたいなって。

UOMO ええ。この号の打ち合わせの初めから、その話をしてましたよね。

Yoshinori Ito(ヨシノリ先生) ありがとうございます。ピラティスって、もともとケガをした兵士のリハビリのために、ドイツ人のピラティスさんが考えたメソッドで。最近ではいろいろなアスリートが取り入れたりしています。

長谷川 ヨシノリ先生に初めて会ったとき、身体の痛みや歪んでいるところを言い当てられて、びっくりしちゃって。なんでわかるのって!?

Yoshinori Ito ピラティスを教える前に、その人がどういう身体の使い方をしているのか見ます。長谷川さんの場合、左手首が気になって。柔術でケガをされていたんですよね。そのせいで靱帯が少しだけ伸びてしまっていて、だから肩がうまく機能しなくなってるなと思ったんですよね。

UOMO おお。そんなこともわかってしまうんですか。すごいですね。

Yoshinori Ito まず、どこがズレているのかを把握します。それを整えていく作業なんですよ。身体って筋肉がうまいこと引っ張り合っているテントみたいな感じだから。筋肉のバランスを整えることで余計な力が抜けて、いい使い方で動かせるようになる。姿勢って頑張ってよくなるものじゃないんです。きちんと整えたら、勝手によくなるものなんです。じゃあ、やってみましょうか。

UOMO マットじゃなくて、マシンを使うんですね。

Yoshinori Ito はい。このスプリングというバネを持って、身体を動かしていきます。吸って。吐いて。どうですかね? 大丈夫そうですか? 余裕があれば胸を張って、お尻を下げてください。こういうところが動き方がバラバラだったりすると余計に崩れていくんです。はーい。オーケーです。

UOMO ゆっくりとした動作だけど、むちゃくちゃきつそう…。どうです?

長谷川 ちょっと軽くなった。伸びた感じがしますね。でも肩は痛い。

Yoshinori Ito なるほど。じゃあ、少し角度を変えてみましょうか。痛みがあったり、固まったままだと血行が悪くなる。代謝も落ちて不調が出てくる。身体をねじる向きや関節の動きを意識して正しいイメージをもってもらいます。

UOMO その人その人によって、細かくやるべきことを判断してるんですね。

Yoshinori Ito 身体は死ぬ最後の瞬間まで使うものだから、ケアをしながら正しく動かすべきなんです。それを教えることができるのがピラティスですね。

長谷川 今日もありがとうございます。来週の予約してもいいですかね。

窓の向こうには木々と高層ビルが見える。Yoshinori Itoさんはピラティスの指導者の育成も行うレジェンド的な存在。

Yoshinori Ito(ピラティストレーナー)
ニューヨークでダンスの道を志していたが、30歳を過ぎて頻発するケガに悩まされる。そんなときにピラティスの存在を知り、講師の資格を取得。ピラティスの生みの親、ジョセフ・ピラティス氏によるニューヨーク8番街のオリジナルスタジオで指導してきた。2年前に白金台で今回取材させてもらったピラティススタジオ「Freedom of Pilates」をスタート。