「まっすぐ立っていただいたときに、長谷川さんは少しだけ右足が前に出ていました。さらに歩き始め、階段を上がるとき、靴を脱ぎ履きするときもすべて右足から動作が始まっている。このクセのせいで右足がほんのちょっとだけ外側を向いているのですが、まっすぐ歩こうとする際に身体がねじれてしまう。その結果、左肩甲骨が痛くなってしまうんです」。オーダーメイドのインソールを作る森健さんは、長谷川さんの歩き方を見ただけで、ヨシノリ先生とは別の視点で左肩の不調をずばりと言い当てた。青山にあるフットワークスのスタジオは、広々としたコンクリート打ち放しの空間。この広さには訳があって、お客さんにそこを歩き回ってもらうことでクセを見極め、どんなインソールが必要かを判断するためなのだ。
「インソールを作るにあたって、まずは裸足で足型をとり、重心や体重のかけ方を確認します。右か左か、前か後か、内か外か。さらに歩き方のクセに合わせて、手作業でインソールの厚みや角度を整えていき、理想的な位置に体重がかかるようにします。いちばん大切なのはまっすぐ立って、まっすぐ歩くこと。それができるようになれば、自然と身体の不調は改善していく。オーダーメイドインソールはそのサポートのための道具なんです」。
身体の不調を治すオーダーメイドインソール。正しい歩き方について、一から理論的に教えてもらうことができる。
森健(フットワークス 主宰)
身体が弱かった母親を救うべく、独学で父親がインソール作りをスタート。なんと森さんは、中学生時代からその手伝いをしていたそう。ドイツ留学を経て、2011年にフットワークスを設立。青山にある完全予約制のスタジオで1時間ほどカウンセリングを行い、その場でベースのインソールを作っていく。その後1カ月ほど実際に使用してもらってから、1、2回の調整を経て完成する。オーダー価格¥55,000