タピオ・ヴィルカラの木の皿

「とても貴重なお皿なのに使ってきた形跡がある」

八尋鶉(form 店主)
京都の雑貨屋「form」店主。川のほとりにある「歩く鳥」というお店は彼女の酒向さんが、新店舗の「form」は八尋くんが店主として、たった二人で回している。二人はいつもほのぼのしていて、その適温な温かさと優しさにホッとする。


「これ地味ですよね(笑)。タピオ・ヴィルカラというフィンランドのデザイナーによる木の皿なのですが、お店にはもっと印象的なヨーロッパの工芸品を置いているので、知らない人にはなかなか気づいてもらえないかも。でも、コレクターが見たら驚くはずです。なんであるの!?って。もともと彼の作品がすごく好きで、1年ほど前に新店舗をオープンするために買い付けで訪れたスウェーデンで出会いました」。

1950~’60年代に作られたと思われるお皿で、樹齢と同じ数だけの木目がバウムクーヘン状に紋様として出るように計算されているのが特徴。

「樹齢の数だけ木を重ね圧縮して一枚の板にしたうえで、削り出しているかなり手の込んだものなんです。青森の工芸品であるブナコと同じような作り方なのかな。当然稀少性も高いのですが、これには普通に使われていた形跡があって。そこがすごく気に入っています。用の美というか、物語があるというか。一応売り物として置いているけど、まだ値段をつけられていないんですよね」。

北欧モダンデザイン界の巨匠、タピオ・ヴィルカラは、1946年からイッタラのデザイナーとして活躍した後、’66年に独立。ガラスをはじめ、木や金属、セラミックなどさまざまな素材を用いて、有機的で美しいデザインのプロダクトを世に送り出してきた。こちらの木の皿は販売商品だが、在庫や値段などが気になった方は「form」まで。