最終更新日:2026.03.31

40歳男子の新定番を探せ! スタンダード試着フェス®︎【2026年春夏】

今回の試着フェス®︎はいつもとひと味違う! 40歳男子であれば一度は通ったであろう懐かしのアイテムから久しぶりにトレンドに浮上した名品まで、大人にとっての「新定番」を参加者みんなで見て、触って、着て考えます。147名が繰り広げた2日間にわたる熱き試着投票の結果は? まずは毎季大注目の総合第1位からどうぞ。



総合第1位|HERILLのスエードジャケット


2位のアイテムに倍以上の差をつけ、圧倒的首位に輝いたのがヘリルのスエードジャケット。洗練されたデザインとドレープができる薄く上質な革が参加者から絶大な支持を集めた。¥154,000/ヘリル(にしのや)


瀬古凪流(インテリアコーディネーター)「袖口にすらデザインを入れない潔さに敬服します」

東野昭平(会社員)「シャツ感覚で気負わずはおれるスエードジャケットに感動」

吉村洸臣(会社員)「比翼仕立てにすることで革のしなやかさをより実感できる」

林智之(会社員)「肌に吸いつくようなしっとりしたスエード。色気があふれ出ている」

須藤一幸(会社員)「革のドレープを楽しめるのはこのスエードジャケットだけ」



スタイリスト&エディターが流行分析|今、必要な「定番」って?

担当スタイリストの豊島猛と庄将司&編集部員が、全20カテゴリーのランキング結果を見ながら熱き2日間を振り返る! また、参加者から好評を得たブランドの関係者に、自身の「定番」について聞いた。


UOMO
 お二人は、今回も試着フェスを担当してみていかがでしたか?

豊島 編集部からお題をいただいて、「今、40歳男子にあらためて必要な服とは何か」を念頭にセレクトしました。定番から新進まで、いろいろなブランドを揃えられたと思います。

 今まで以上にブランドの重複を限りなく減らして、定番から大きく逸脱しない程度に形、素材に幅をもたせています。もらったお題に対して、どう大喜利していくかという感じでした。

UOMO みんなで、気になったカテゴリーについてお話ができたらと!

豊島 では、トレンチコートから。久しくステンカラーコートなど、前を開けてはおれるアウターが主流で、ベルトで閉じて着るトレンチコートはトレンドではなかった。裏を返せば、ステンカラーが定番になって次を探していたところに、一枚で様になるモダンなトレンチが気になっている感じかなと。

 ですね。トレンチはベージュのコットンギャバがイメージにあるけど、ブラウンだったり、軽いツイル生地だったり、象徴的なエポーレット(肩章)が省かれていたり。クラシックすぎず、ちょうどいい品のよいモノもあります。

豊島 カーディガンは楽に着脱できるし、肩に巻いてもいいし個人的に好きで。10年前に着ていたときは、ハイゲージのぴったりジャストサイズが人気でしたけど、今は断然ミドルゲージでアームも太くなってます。

 中に着るインナーも明らかにサイズアップしていますもんね。

豊島 素材もメリノなどのウールのみだけじゃなく、リネンやカシミヤなどを混ぜていて、見た目も着心地も“ふわふわ”や“さらさら”といった、素材感がひとクセあるのが好まれてる。

UOMO カーディガンは総合順位でも上位に入ったものもあって、あらためて注目されていたと思います。そして、予想以上に来場者の心をつかんだのが、スエードジャケットですよね。

豊島 へリルが総合でも1位ですね。庄 圧倒的人気でしたね。会場でも袖を通している人が多い印象でした。

豊島 正直、日本ではスエードを着られる時期って短いけど、へリルはかなり薄手でシャツ感覚ではおれる。カバーオール型がトレンドだし、レザーの質感を実は求めていたんだと。

 着やすい短丈も目をひきますね。

UOMO 昔は着心地が多少ゴワッとしていたけど、“薄くて軽い”が新トレンドになりうる可能性を感じました。

 ポロ&ラガーシャツカテゴリーの服とも相性がよさそうと思いました。

豊島 ポロ&ラガーは、’70〜’80年代にあるような配色とボーダー柄のものをセレクトしてます。色数を抑えることで手持ちのジャケットなどに差しやすい。レイヤードもしやすくて、これまでのスキッパーニットの感覚で着られます。

 傾向としては、重ね着を念頭に置いたワイドシルエットが多い。

UOMO 袖口がカットソー風になっていたり、上にも下にも楽に重ね着ができるところに惹かれたのかも。

 レトロな見た目で現代的なシルエット、このバランスがポロ&ラガーシャツはとりやすいんだと思いました。

UOMO シャツで言えば、ブルーストライプシャツは参加者に「どこで買えますか?」と聞かれることが多かった。

 僕もちょこちょこ質問をいただきました。インドのカディコットンをはじめ、生地の質に注目していたと思います。とにかく薄くて柔らかくてやや透け感があって気持ちいい、とか。

豊島 最初はドレスが人気だと思って集めていたけど、着心地のよいシャツを上品に着たいという気持ちのほうが強いという感じがした。ドレスとカジュアルをバランスよく求めてる。

 一方で、王道と言えるくらいかっちりとしていて美しいものが人気だったのがチノパンですね。

UOMO ブランドや生地感などいろいろ揃えていただきましたが…。

豊島 本来のミリタリーっぽさや武骨さより、着こなしをドレッシーにまとめるほうを好む人が多かったみたい。

UOMO 上位と比べると武骨なチノを選んでいる人は多くなくても、「これがいい!」と深く刺さってる印象。

 確かにそうかも。

豊島 ニットベストはビッグシルエットのトレンドにひと区切りついた気がしました。身体に合ったジャストサイズで知的に見せる方向へ。

 コンパクトなサイズ感、浅めのネック、すごくしゃれてますよね。今回のラインナップを見て、ニットベストいいな〜って思いました。

UOMO 大人の必需品、ウールスラックスですが、フレアタイプが人気というのが意外だったんですよね。

 ほかにも、イージー仕様や九分丈もあって、カジュアルパンツの延長で楽しみたいという気分を感じました。ノルウェーのビボヤやフランスのハズバンズのような、エレガントなスラックスをサラッとはく感じというか。あと、みんなが気になっていたシャンブレーシャツの結果ってどうですか?

UOMO 予想ではこれまでのラフなイメージのシャンブレーを品よく着たいのかな…と思ったけど、引き続き武骨なムードが好まれる傾向がうかがえました。

豊島 一枚でも存在感があって、かっちりしたジャケットの中に着たらハズシになるラフなデザインが好まれてる。

UOMO なるほど。今回も予想とは違う結果が出て、発見が多かったです。

 今着たいというリアルな視点を、これまで以上に強く感じました。例えば、スエードジャケットやブルーストライプシャツの軽い着心地や、ウールスラックスのイージー仕様など、デザインに加えて、試着したから実感できた着やすさがかなり考慮されてるんだろうと、順位を見てあらためて思って。

豊島 みんな、4月になったら即袖を通したくなるようなポイントを重視しているんだろうなと自分も感じました。

UOMO 全部ではないけど、確かに上位アイテムはテンションが似ていて、各カテゴリーの1位だけで、まとまりのあるワードローブを組めそう。

豊島 そもそも「僕ら40代があらためて定番として着るなら」がお題だったから、それぞれのカテゴリーがマッチするテンションでアイテムを集めていたというのもありますが。そういう意味で、読者の皆さんが今必要な服は“すぐ使える服”だったっていうことかなと。

 もちろんカテゴリー自体がベーシックだから、どれもめちゃくちゃ使えるんですけど、その中でもよりリアルなベーシックを濾過したっていう順位。

豊島 ラガーシャツとかヘンリーネックとかはまさに通った世代で、少し前ならおじさんっぽいと思われていたものが、ファッションブランドの感性で一新されて作られているし、集めている中で今の自分の気分でもあるなと思いました。ここでは全アイテムに触れられなかったけど、そのほかも、僕たちUOMO世代が懐かしみながら、新鮮な感覚で楽しんでもらえるのでは!

Photos:Kentaro Otsuka(Still,Model)
Stylist:Takeshi Toyoshima Masashi Sho
Text:Kohei Horikomi Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]

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