2025.11.21
最終更新日:2025.11.21

デザイナー西野大士×スタイリスト西股潤一の「これが欲しい」超私的BEST3を発表!【試着フェス®︎】

NEATデザイナー西野さん、スタイリスト西又さん。同世代の二人がガチで気になったアイテムを手にしつつ、長考してはしゃべり倒す。事前情報なし、ヤラセなし(笑)の濃密な試着トーク開幕。結局二人が「欲しい」アイテムはどれ? 超私的なトップ3を発表。

西股潤一 BEST 3|CRISTASEYA FOR BIOTOP

CRISTASEYA FOR BIOTOP
¥258,500/クリスタセヤ フォー ビオトープ(ビオトープ)

定番のカバーオールを、今季は光沢のあるコーデュロイ素材で展開。

西股潤一 BEST 2|MIZUNO FOR MARGARET HOWELL

MIZUNO FOR MARGARET HOWELL
¥53,900/ミズノ フォー マーガレット・ハウエル(マーガレット・ハウエル)

名コラボが今シーズンも継続し、アノラックが新登場。

西股潤一 BEST 1|LEMAIRE

LEMAIRE
¥499,000/ルメール(エドストローム オフィス)

上質なグレインカウレザーを、ワーク感のあるデザインのジャケットに仕上げた。

西野大士 BEST 3|PLAY COMME DES GARÇONS × K-WAY

PLAY COMME DES GARÇONS × K-WAY
¥25,300/プレイ・コム デ ギャルソン × ケーウェイ(コム デ ギャルソン)

2021年からの定番コラボが、あらためて新鮮に映る。

西野大士 BEST 2|MAISON ET VOYAGE

MAISON ET VOYAGE
¥418,000/メゾン エ ヴォヤージュ(メゾン エ ヴォヤージュ 麻布台ヒルズ店)

ウエストシェイプされた紳士的カシミヤコート。

西野大士 BEST 1|LEMAIRE

LEMAIRE
¥499,000/ルメール(エドストローム オフィス)

身頃も袖も直線的なパターンで、すっきりしたフォルム。外側にワークポケット、内側に玉縁仕様のポケット付き。

コレキタ! 俺のベスト3

編集 膨大な洋服の中からベスト3を選出するという難題のはずが、二人ともベスト1はあっさり決まり、しかもかぶるという奇跡が起こりましたね(笑)。

西又 「ルメール」のレザージャケット、一瞬で決定でした。遠目でも存在感があり、手に取る前からベストな気配がした。

西野 それ! オーラが違ったんですよ。それで西又くんとブランド名を見て答え合わせをしたよね。武骨さと上品さを両立しているのも不思議…。

編集 レザージャケットなら最近はシープスキンが人気ですし、とにかく柔らかさで品を出す傾向にある。これはタフなカウレザーながら見事トップになりましたね。

西又 オーバーサイズでもタイトでもない絶妙なサイジングや、直線的なポケットと、随所に品の理由がありそうです。真っ黒ではなく、グレイッシュなネイビーなのもいい。色選びやポケットのつけ方から、ルメールというブランドはやっぱりワークが好きなんだろうな、と感じました。

西野 しかもこれ、実は表地と裏地の縫い合わせがスゴすぎるんです。通常は表地を裏に折り返すところを、フロントギリまでピタリと合わせて縫製している。リベットを打たずにかんぬき止めの縫製をしていたり、ボタンホールを作っていたり、めちゃくちゃ手間がかかるはずで…驚愕です。

西又 西野さんの写真、少年の顔になっているし興奮が伝わりますね(笑)。

編集 第2位はいかがでしょう?

西野 僕は「メゾン エ ヴォヤージュ」のチェスターフィールドコート。ボタンやポケットの位置が高く、テーラードジャケットの感覚で着られます。個人的には、もうボクシーなチェスターコートは十分と思っていて、ウエストがシェイプされたクラシックな一着がいい。ズバで欲しかったシルエットだし素材は軽いカシミヤ。まさに大人のコートです。実は過去に一度も着たことがないブランドで、いい出会いでした。

西又 「メゾン エ ヴォヤージュ」は2023年のスタート以来人気で、麻布台ヒルズにショップがあるんですよ。テーラードが軸だけれど、個人的な印象では「直球クラシック」という人物像のブランドではない。ストリート・アート・カルチャー等への造詣の深さがエッセンスになっていて、独自のムードがありますね。

西野 聞いて納得。このカシミヤコートにハズシを加えたスタイリングを想像していました。

西又 僕の2位は「ミズノ フォー マーガレット・ハウエル」のアノラック。丸みのあるジャストサイズは着てみてしっくりきたし、軽い。やっぱりファッションをやりすぎていないあんばいの服に惹かれるんです。ぱっと見で普通っぽいのがいい。

西野 とはいえ、色出しがさすがのマーガレット・ハウエルですよね。派手なデザインではなく、その渋い色でテックウェアを作るところに玄人感がある。

西又 トラックパンツもあるそうで、セットアップでも着たいと思えました。

編集 西野さんの第3位を見ると、同じテックウェアでも雰囲気は真逆。インパクトのある「プレイ・コム デ ギャルソン × ケーウェイ」を選びましたね。

西野 僕はファッションとして振り切りたかった。昔からケーウェイが大好きだし、アウトドアウェアでヴィヴィッドカラーはアリ。ルーツとして理にかなっていますから。

西又 背中にもロゴ入りで、コラボであることがガツンと主張されていますね。

西野 フランスの大衆的なレインウェアに、プレイ・コム デ ギャルソンのロゴっていうのが掛け合わせとしてユニークに感じた。何よりも、コラボによって裾に絞りのパイピングが入ったのが最高です。本来、ケーウェイは裾がドローコード仕様で、大体みんなが絞って着ているもの。これを企画した方はその点がちゃんとわかっているし、気がきいている。

西又 また地味に戻ってしまいそうですが僕の第3位は「クリスタセヤ フォー ビオトープ」のカバーオール。

西野 いや、実はそのカバーオール、僕も最後までランクインさせたくて迷っていました。なんなら西又くんの得意領域だと思って手を引きましたから(笑)。程よく落ちるシルエットがすごくいいですよね。

西又 ありがとうございます(笑)。きれいですよね。ワーク感が強くなりがちなコーデュロイ素材ですが、ミニマムなデザインと、素材感の柔らかさで土くささが払拭されている。襟だけレザーというのも上品。ちなみに着心地が抜群です。

編集 ツヤのあるコーデュロイで男の色気が漂うのもいいですね。それにしても気づけばベスト3はすべてアウター系。いよいよ秋冬本番ということで二人とも手が伸びたのか。で、試着フェス楽しめましたか?

西野 フェス本番前で時間制限があったからこそ、集中して没頭できました。先入観なし、お店のような接客もなし、という状況でピュアな心で服と対峙できたのがよかったよね、西又くん?

西又 そうですね…しゃべりすぎました。

西野 お客さん来たので帰りましょう(笑)。

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