ミクロンで競う品質
Loro Piana(ロロ・ピアーナ)が「ロロ・ピアーナ・レコード・ベイル賞」の2025年受賞者を発表。2026年4月1日(水)、東京国立博物館・表慶館にてイベントが開催された。
本賞は1997年に創設され、オーストラリアとニュージーランドにおいて最高品質のメリノウールを生産した牧場を表彰するもの。繊維の細さを極限まで追求する、世界でも稀有な取り組みだ。
2025年の受賞者は、オーストラリアのピレニーズ・パーク牧場と、ニュージーランドのアーンズクルー牧場。前者は10.4ミクロン、後者は11.2ミクロンという極めて細いメリノウールを生産した。ミクロンとは繊維の細さを示す単位で、人の髪が約70ミクロンとされる中、この数値がいかに特異であるかがわかる。
ブリーダーたちは世代を超えて改良を重ね、より繊細で高性能なウールを追求してきた。その成果が、この数字に結実している。
「ザ・ギフト・オブ・キングス®︎」という系譜
レコード・ベイル賞を受賞したウールは唯一無二のウェアに仕立てられ、最も目の肥えた愛好家のみに提供されるが、ロロ・ピアーナはコンテストに参加したすべてのウールを買い取り、「ザ・ギフト・オブ・キングス®︎」のウェアとしても製品化する。「ザ・ギフト・オブ・キングス®︎」の糸と生地は、軽さと自然な伸縮性を備え、温度変化にも対応。さらに重量の最大35%の水分を吸収するため、肌に触れてもさらりとした心地よさが続く。
その名は、かつてスペイン王室がメリノ羊を各国の王に贈った歴史に由来する。希少性と背景を併せ持つ、ロロ・ピアーナの象徴的な素材だ。
記録を更新したベイルは、イタリア・クアローナの工場で保管され、新たな記録が生まれるまでその価値を維持する。そして更新後は、限られた特別なお客様ためのウェアとして仕立てられる。単なる素材開発ではなく、文化としての継承。その姿勢こそが、ロロ・ピアーナのものづくりを支えている。
東京で開催されたガラディナー
イベントには、ロロ・ピアーナCEOのフレデリック・アルノーをはじめ、建築家の青木淳やバレエダンサーの上野水香、漫画家のヤマザキマリなど、多彩なゲストが出席。分野を横断した顔ぶれが、この賞の持つ文化的広がりを物語る。
繊維の細さという数値を突き詰め、その背景にある時間や技術、継承までを含めて価値とする。ロロ・ピアーナのレコード・ベイル賞は、真のラグジュアリーとは何かを静かに示している。
ロロ・ピアーナ ジャパン TEL:03-5579-5182


















