大人のダウン200特集で登場してもらったBEAMS PLUSチーフバイヤーの金子茂さんが、昨年12月にオープンした関西初の旗艦店「ビームス プラス 大阪」で、1月にイベントを開いた。
その名も「EXPEDITION CLUB OSAKA」。4日間限定で、金子さんのヴィンテージコレクションやアーカイブカタログの展示、大阪の古着シーンを担う面々とのトークショーが行われた。金子さんの言葉を借りれば、「関西にはこういうコアな古着のトークショーは今まで無かったのではなかったのではないでしょうか」。その空白を埋めるように、大阪の古着シーンの精鋭たちが集結。本リポートでは、特に1月17日(土)に開催されたトークショー Vol.2「My Expedition Items」を中心に、4日間の記録をたどる。
1940年代のEddie Bauer。 カタログと現物が重なった瞬間
会場に入ってまず目を奪うのが、数々のクラシックアウトドアコレクションだ。なかでも今回の展示の目玉は、Eddie Bauer(エディ・バウアー)の「Skyliner(スカイライナー)」初期モデル。ジッパーの仕様と縫製の特徴から年代が特定された、1940年前後の一着である。
展示の隣に並んだのは、ORA(Outdoor Recreation Archive)のアーカイブカタログ。ユタ州立大学図書館が所蔵するこの資料は、普段は厳重に保管されている一級品だ。そこに写るSkylinerの写真と、金子さんが長年追い求め手にした実物が、今回初めて同じ空間に並んだ。資料と現物が互いを証明し合う——その光景が、この展示の核心だ。
さらに注目すべきは、ORAメンバーによる現地解説だ。普段は口頭では聞けない希少なアーカイブの背景が語られ、金子さんの知識と世界最高峰のアウトドアの資料室が生み出す対話は、世界のどこでもなかなか再現できない貴重な機会だった。
偏愛が言葉になる夜。 「My Expedition Items」の全貌
終演後、会場に残った人たちの話
トークショーが終わった後、会場に残った人たちが金子さんのまわりに集まり始めた。ORAが持参したアーカイブカタログを囲んで、そこから展示されていた実物へ視線が移り、また言葉が飛び交う。トークショーの「終わり」が、新たな対話の「始まり」になって、偏愛トークが終わらない夜に。
金子さんはその光景をこう振り返った。「大阪の人たちはいまのヴィンテージのトレンドとは違う、もうひとつ上のレベルで、自分の興味を持ってきてくれる。質問の深さや見ているところが違って新鮮でした」。
スタイリスト・原田学が選んだ、ダウンの着こなし
イベント期間中に実施されたファッションスナップ「EXPEDITION CLUB OSAKA FASHION SNAP "DOWN"」は、原田さんが監修。自身が「この人を撮りたい」と思った来場者をセレクトする方式で行われた。
「大阪の人はほんとうに個性が強い。トータルコーディネートというより、このアイテムが好きだからこれを着る、という着方をしている人が多い」と金子さん。スナップ写真は、公式Instagram(@expeditionclub_e.x.p.d)にて原田氏のコメントとともに公開中だ。
大阪は、ヴィンテージを愛する土地だった
「ビームス プラス 大阪」開店以来初のイベントは、大阪という土地のヴィンテージカルチャーの深さを証明した。初日に完売した商品があったこと、トークショーが盛り上がりすぎて毎回時間を超過したこと、会場を去りがたくてカタログを囲んでいた人たちがいたこと。大阪という土地が見せたこの反応は、金子さんとその周辺の“濃い”人々が積み上げてきた知識と情熱が、確かにこの街と、そして世界と共鳴している証明でもあった。「EXPEDITION CLUB」の旅はづづく。
EXPEDITION CLUB OSAKA
開催期間:2026年1月15日(木)〜1月18日(日)
会場:ビームス プラス 大阪(大阪市中央区南船場4-6-6 1F)
総来場者数:2,112人(4日間)
Talk Show 1:1月15日(木)テーマ「My Favorite Fashion Books」
Talk Show 2:1月17日(土)テーマ「My Expedition Items」


















