自由な精神が導く、パンテールの世界へ

2025年10月22日(水)から11月3日(月・祝)までの約2週間、Cartier(カルティエ)がメゾンを象徴するパンテール(豹)をテーマにした没入型ポップアップ「INTO THE WILD」を東京・銀座で開催中。「カルティエ 銀座2丁目ブティック」が「Maison de Panthère(メゾン ドゥ パンテール)」として新たに生まれ変わってから初のイベントとなる。
パンテールが歩んできた歴史と創造の源泉、そして職人たちの技を、五感でたどる特別な体験に、ひと足早く触れてきた。

まずエントランスをくぐると巨大なオブジェがゲストを迎え入れてくれる。そして受付へと進むとオーディオガイドの案内が。自身のスマートフォンでQRコードを読み込むと、俳優・山口智子と玉森裕太のナレーションが選べる仕組みだ。ふたりの声が、パンテールの自由な精神とともにゲストを幻想的な世界へと導いてくれる。

いざ、イベント会場へ。最初の部屋へ向かう通路にはパンテールの映像が流れ、ともに歩くような演出が施されている。歩くたびに足もとに浮かぶ足跡が、まるで自分がパンテールになったかのような錯覚を生む。つい、何度か往復してしまう。

まずは最初の展示を見ていこう。1914年にパンテールがカルティエのデザインに初めて登場してから現代までの100年以上の歩みを映像で紹介。大胆で創造的な歴史を、カルティエとパンテールがともに築いてきたことを物語る。
「ラ パンテール」ジャンヌ・トゥーサンの部屋へ

続く部屋は、カルティエの創造を支えた女性、ジャンヌ・トゥーサンのオフィスを再現。1930年代から約40年にわたりクリエイティブディレクターを務めた彼女は、パンテールに命を吹き込み、ブランドの象徴へと導いた。その気高い佇まいから“ラ パンテール(豹女)”と呼ばれた彼女の精神は、今もカルティエのDNAに刻まれている。
会場ではプロジェクションマッピングによる映像演出で、彼女の美意識と生涯の軌跡を体験できる。

歴史を存分に堪能した後2階へ上がると、パンテールのデザインコードに焦点を当てた展示が広がる。「ナチュラリスト」「グラフィック」「アブストラクト」の3つのアプローチによって描かれた作品が並び、それぞれにカルティエの創造の核が息づく。

続くサヴォアフェールのエリアでは、パンテールの制作を支える職人の仕事を紹介。デザイナー、鋳造、彫刻、石留め、研磨といった専門職が連携し、一つのジュエリーを仕立てていく様子が映像で映し出される。ひとつ作り上げるのにかかる時間はなんと100時間超え。展示中央にはそうして作られたパンテールのブローチが鎮座し、その迫力に誰もが立ち止まる。
また、動物の動きを再現するため、職人たちは実際に動物園に通い、筋肉や仕草を観察することも怠らない。細部までのこだわりが至高の逸品を生み出しているのだ。
野生と創造の頂点

3階のテーマは「ワイルド ファウナ(野生の動物)」。パンテールをはじめ、カルティエが手がけてきた多様な動物モチーフのジュエリーが展示されている。自然の力、自由な精神、そしてありのままを受け入れる姿勢が、作品一つひとつに宿る。写実から抽象まで、カルティエの表現の幅を改めて感じられる展示だ。
アニメーションで描かれる、新しいカルティエの物語

シアタールームではアニメーション作品『LA PANTHÈRE DE CARTIER』を上映。漫画家・浦沢直樹がキャラクターデザインを手がけ、日本を代表する俳優陣が声を担当している。同作品は「自由」「個」「美」「愛」というカルティエの哲学を、アニメーションという新しい手法で描き出したものだ。
また、浦沢直樹によるキャラクター原案やイメージボード、インタビュー映像も公開され、制作の裏側に触れることができるのもたまらない。

展示の最後は、パンテールのジュエリーやウォッチ、レザーグッズなどを実際に試着できる「タッチ&トライ」エリアへ。鏡の前でパンテールを身にまとうと、カルティエが語りかける“自由な精神”が自分の中にも流れ込むように感じられる。
ナレーターを務めたふたりも来場


オープン前日には、会場内のオーディオガイドのナレーターを務める俳優の山口智子と玉森裕太も来場。「パンテール」の歴史とサヴォアフェールを思う存分堪能し、会場を後にした。
「INTO THE WILD」
開催場所:「Maison de Panthère」 カルティエ 銀座2丁目ブティック
住所:東京都中央区銀座2丁目6-12
営業時間:11 時~20 時(19 時最終入場)
開催期間:2025年10月22日(水)~11月3日(月・祝)
※入場無料
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