01:EASTPAK × WHITE MOUNTAINEERING


廃番になった別注モデル、ずっと販売し続けてほしかった
「撮影がオフの期間には作業部屋にこもって脚本を書くこともしばしば。今の時代、打ち合わせのときはみんなPCでメモを取っていますが僕はもっぱらアナログ派。アイデアもスケジュールもデジタルで管理しようと試みたものの、やっぱり紙に書かないと頭に入ってこなかったんです。昔からアイデアを書くのはキャンパスのB罫ノートと決めていて、小ぶりなサイズが持ち運びにも便利。スケジュール帳も毎年中身を入れ替えて、ずっと同じものを使っています。自宅と作業部屋を自転車で行き来するので荷物はすべてバックパックにイン。これは2代目で、買い替えようと思ったときにはすでに廃番になっていたからメルカリで探しました(笑)。雑に扱えるタフさがよくて、次のバッグもこれがいい。そして耳をふさがずに音楽が聴ける骨伝導スピーカー付きのサングラスを装着して家を出ます。持ち物の統一感や見映えは意識していないので、作業部屋もバッグの中身も見た目がごちゃごちゃなんです。整頓こそしていますが常にいろんなモノであふれていて。でも、それがいちばん心地よいんです」
Total:3470g

映像ディレクターとして脚本・演出を担当。昨年Netflixシリーズ『地面師たち』が多数の賞を受賞した。エコバッグは出張先で大量のお土産を購入するために携帯。
02:MYSTERY RANCH


何があったときでも「生きて帰ってくる」ためのバックパックです
「長年の経験から導き出した、厳しい環境に耐えうるセット。レインウェアは山道でいちばん目立つ青色、緊急事態用の防水バッグはすぐに取り出せるよう蛍光のオレンジに、というように主要なアイテムとその色に意味をもたせています。携帯トイレやナイフ、ヘッドランプ、替えのウェア、簡易テント、調理セット…緊急用のアイテムはバックパックの奥のほうにまとめて収納。幸いなことにこれが必要になったことはほとんどありません。取材時に一人で撮影することが増えたので、ミニサイズの三脚に、リモコンで操作できるキヤノンのパワーショットを持参。壊れることを見越してカメラは2台持つように。これらすべてを詰め込むと6㎏以上。危険の伴う登山ではもしもに備えて荷物が多くなる。軽量であればいいとは一概に言えないんです。5年ほど愛用しているミステリーランチのスクリーは、この重さに耐えうるタフさと、背中にぴったりフィットする設計で重量を分散させてくれるのが特徴。バックパックだけでも100個以上持っていますが、長時間歩くときはこれを持っていくことが多いですね」
Total:6440g

山岳・アウトドアライターとして、国内を旅しながら執筆。著書に『トレッキング実践学 改訂版』『北アルプス テントを背中に山の旅へ』ほか多数。
03:ZATTU


サロンワークと経営業に万全な態勢のバックパックで通勤
「経営している二つの美容室を行き来する生活なので、重いシザーケースも毎日持ち歩いています。銀行との打ち合わせも多く、印鑑や請求書も2店舗分のメッシュケースに分けて携帯。領収書は用途を4つに分類する必要があるのでフォルメのポケット豊富な長財布が活躍。サロンでの撮影やヘアのディレクションのお仕事もあるので一眼レフカメラも仕事道具の一つ。今、人生でいちばん、荷物が多いです。バッグは肩への負担がマシになるリュック一択で、頑丈で型崩れしにくいザッツのバックパックはアウトドアブランドとはひと味違うモダンなデザインがうれしい。大容量なので、日々の予定でモノを出し入れする必要がなく、何かあったときのアイテムはすべて収納したまま。気分で使い分けられるボディスプレーや手にも髪にも使えるオーのクリーム、薬ならカンゾーコーワが年齢的にも飲み会の必需品。メガネはサングラス・乱視矯正・視力矯正・ダテを、目の疲れ具合でかけ替えます。最後に晴雨兼用の傘もあると安心。この荷物の多さ、職業というより元の気質かもしれません…」
Total:7480g

中目黒「いつくし」、東日本橋「そそ」と美容室を2店舗経営し、ヘアカタログのディレクションでも活躍。経営とサロンワークともに勤しむため、バッグは大容量。
04:FOOT THE COACHER × PORTER


ジムで鍛えた大きい身体は大容量のバッグと相性がいい
「14年間いたアパレル業界から憧れだったスポーツチーム広報に転職して、ライフスタイルが少し変化しました。職場が近くなり、自由な時間が増えたんです。以前までは趣味のジムは週2〜3回が目標でしたが今は週4で通ってます。終業時間は日によって変わりますが、19時までには終業し、そのままジムへ。だからバッグには必ずトレーニング用の荷物は入れておきたい。ウェアやタオル、パワーグリップ。それに水筒も運動時には必須のアイテム。となるとおのずとバッグも大容量のものを好むように。自分の身体(特に肩幅)も大きいので、通常サイズのバックパックだと違和感があり、中学生がランドセル背負ってるみたいな感じに見えてしまって(笑)。これはフット ザ コーチャー × ポーターのもので外に二つポケットがあり、ポーチを持たない人にとっては助かります。リップクリームと消臭スプレーはともに妻が広報である自分を気遣ってプレゼントしてくれました。実を言うとジムは週5〜6回が理想。まだ転職したばかりなので徐々に増やしていこうと思っています(笑)」
Total:4950g

約14年間いたアパレル業界からスポーツチーム広報に転職。小学校〜高校と野球をしていたほどの野球好き。ジムを替えて、さらにトレーニングの幅が広がった。
05:LC BY LOWERCASE


どこでも仕事場になるように、バッグは大きめがマスト
「バッグは大きいのが好きで、最近は自分のブランドであるエルシー バイ ロウワーケースのバックパックを愛用中。30Lという大容量と軽量のバリスティックナイロンのタフな作りで荷物が多い人にはうってつけ。今は春夏に発売するシャツを製作中で、生地見本などのサンプルを持ち運ぶことになっても問題なく入ります。以前、某ブランドのレザートートバッグを使っていたら、荷物が重かったせいで持ち手がのびてしまい…。それからレザーバッグを使うのがトラウマで、その後に買ったサンローランのものは一度も使えていません。そもそもレザーバッグを買うなよって話ですが(笑)。荷物はすぐに取り出せるよう色を使って区別。ラミダスのマスク入れは緑、常備薬などが入ったドイターのポーチは赤で視覚的に見つけやすいようにしています。マムートのポーチには延長コードなどを収納。新幹線で作業するときなどに、一般的なコードだと電源からギリギリのことが多く、作業がしづらいので持ち歩いていると便利なんです。大は小を兼ねる。この言葉はバッグ選びにも通じていると思います」
Total:4520g

LOWERCASE代表。さまざまなブランドや企業のコンサルティングを手がけており、ループウィラーやセイコーなどとコラボレーション。業界屈指の食通としても知られる。
06:END ON END.™


忙しい日々の中で、整然を保つためのバックパック
「心配性なので、現場で『アレ持ってきたっけ?』とつい不安になってしまう。だからバッグには必要最低限の決められたモノだけが入っていて、すぐに中身が確認できる状態を保ちたい。今年購入したエンド オン エンドのバックパックはマチが広いうえに外ポケットも大容量。雑に荷物を入れても、どこに何が入っているか一目瞭然で助かっています。工事現場へ出向くときに必要な距離計や水平器、メジャー、ドライバーは、バッグに入れたときの収まりのよさとスタイリッシュなデザインを求めてこれらに行き着きました。メカニカルな工具とは対照的に経年変化を楽しめる革小物も好きなんです。エンダースキーマの長財布やディガウェルのカードケース、アリス パークの名刺入れ…特にお気に入りは漫画家の横山裕一先生が直筆でイラストを描いてくださった月光荘のペンケース。消えていく様子を惜しみながら毎日使っています。このバッグの中で異彩を放っているのがサウナハット(笑)。疲れた日はサウナに立ち寄りますが、これがあるのとないのとでは体感温度がまるで違います」
Total:5740g

建築設計事務所「mountain house architects」代表。今年世田谷区用賀にオープンしたセレクトショップ・END ON END.™の設計も手がけた。
07:MM6 × SALOMON


当直や呼び出しに備え、着替えや使い捨てグルーミングをイン
「休暇で東京に行ったときに、伊勢丹新宿店でこのリュックにひと目惚れ。ミリタリー感のあるカラーリングと高い機能性に心を奪われました。勤務している病院の徒歩圏内に住んでいて、緊急で呼び出されることも多々。このバッグをひっつかんですぐに駆けつけられるようにしています。整理下手な自分にとって、イヤホンや印鑑、常備薬など細々としたものが小分けで入れられるデザイン違いのポケットが多くついているのもうれしい。見かけによらずマチもあって、学会で発表する資料作りに使うタブレットや、常に携帯している医学書などもたっぷり収納できるんですよ。服やバッグ、シューズなどはハイエンドなブランドで身を固めていますが、財布やカードケース、ポーチなどはすべて100円ショップで購入したもの。当直の日に使う着替えはすべてユニクロで、歯磨きセットもヒゲ剃りも使い捨て。よく使うものはコストパフォーマンスの高さで選んでいます。休日はバッグの機能性を気にかけず、ちょっとシックな手提げのバッグを持って好きなファッションを楽しんでいます!」
Total:2990g

福島県の病院に勤務する産婦人科医。1児の父。マッシモ・オスティが手がけたC.P.カンパニーやストーンアイランドの服を収集するコレクターとしての顔も。
08:CHARLES ET CHARLUS


見た目も中身もスマートであることが重要です
「仕事用バッグは自分のワードローブに馴染むことを基準に選定しています。シャルル・エ・シャルリュスのバックパックは展示会でひと目惚れ。街で見かけるバックパックはカジュアルなものばかりで、普段からジャケットをはおる機会が多い僕にはしっくりくるものがあまりなかった。その点これは、柔らかいシボ革の風合いとこっくりしたベージュの色味がやさしげで、大人な装いによく似合うんです。見た目はもちろん、中身までスマートでいたい。昔はバッグの中で荷物が散乱していて、名刺やスワッチを取り出すのに手間取り、相手を待たせてしまうなんてことも…それって美しい所作ではないですよね。領収書はすぐ確認できるようクリアケースに、ガジェット類は中が見えないゼーゲンのファブリックポーチにと収納の適材適所を選んで整理するようになってから、物の出し入れがスマートになりました。エルメスのノートケースはロンドンの修業時代に購入したもので、10年以上愛用中。かなり丈夫な作りで傷も目立たない。機能的にも美しくあることは荷物の必須条件ですね」
Total:4140g

ロンドンで修業を積み2015年に独立。拠点を西麻布へと移し、ビスポークスーツ専業ブランド「FUMIYA HIRANO」を創業した注目のテーラー。
09:ARC’TERYX


「走って描く」をかなえる、タフなバックパック
「イラストレーターという仕事柄、家にこもりがちになるのが悩みでした。そこで気分転換に始めた趣味がランニング。今では毎朝6時から12〜13㎞走るのがルーティンになっています。けれど朝に時間がとれない日もあり、そんなときは仕事道具とランウェアをバッグに詰め込んで出かけます。代々木公園や皇居のまわりを走ってシャワーを浴び、そのまま近くのカフェで作業をする。そういう日は今日のように仕事道具、ウェア一式、シューズと盛りだくさんの荷物になります。身体を動かした後のほうが気持ちがスッと切り替わるし、描く手も進む。思いついたことをすぐ描けるよう、出先でも作業環境を整えています。走って描いて、を一日の中に両立できるスタイルが自分にはしっくりきているんです。そのための手段として、容量とタフさを両立したバックパックは欠かせません。仕事道具とランニングギアの両方を詰め込んでも、安定感があるのはさすがアークテリクス。行動にも気持ちにも余白が生まれ、慌ただしい日でも、ひと呼吸置く時間がもてる。このバッグのおかげですね!」
Total:4620g

愛嬌のあるゆるいキャラクターを得意とするイラストレーター。趣味で始めたランニングに傾倒中で、その結果、最近はフルマラソンを3時間26分で完走した。
10:左|THE REAL McCOY’S 右|FILSON


道具を超えた、研究を支える頼れる存在
「古生物学の研究者として、授業や研究、打ち合わせで室内にこもりきりになることもあれば、発掘や地質調査などのフィールドワークで出ずっぱりな期間もある。今日はその両方に使っているバッグを持ってきました。大学構内で過ごす日は、資料やパソコンを入れたフィルソンのバックパックを。一方、フィールドワークに出る際はリアルマッコイズのショルダーバッグ。発掘道具やノートに加え、フリーホイーラーズのウェアを作業着として持っていきます。ヴィンテージをルーツにもつブランドだから過酷な現場にこそ似合うし、使い込むほどに風合いが増していくのも密かな楽しみです。ダナーのブーツは20歳から履き続けていて、ソールはもう4回ほど交換しました。歩いた距離や現場での経験が物に刻まれていく。そこにもロマンを感じますね。さらに子ども向けの授業では、恐竜の歯のレプリカをバッグに忍ばせることも(笑)。日々の荷物は変わっても、信頼できるものを選ぶという基準はずっと変わりません。バッグも中身も、僕の研究を支えてくれている道具以上の存在です」
Total:6480g

古生物学者として数億年前の生物を研究する。自身の研究を進めながら、年に数回のペースで子ども向けの授業も行い、次世代への教育にもかかわる。古着好きという一面も。
11:MANHATTAN PORTAGE


アナログ気質ですが、友人のオススメには敏感です
「業務連絡はPCではなくiPhone。メニューや新店舗の構想はメモ帳とアナログ。たいして物量はないものの、出張時の収納力や丈夫な素材に安心できるマンハッタンポーテージのバックパックを愛用しています。とはいえ、Metaで働く友人に教えてもらったレイバンのメタグラスでAI時代には立ち向かいたい。フレームにレンズ付きで写真と動画が撮れるし、Metaが質問に答えてくれる。ピザを作る動画も、両手はふさがったままの状態で視点と同じ映像が撮影できて便利。遠方で新店舗のオープンが相次いでいるので、移動中の書籍とポップなイヤホンも必携。バッグの中身は友人にすすめてもらった物が多いです。中でも大切にしているのは経営者からの支持率が高いらしい山本印店の社印・銀行印・代表取締役印。発注者の人物像を見ながら彫ってくれます。お守りのような和柄の袋で、実際によいことが起きているのでご利益があるのかも。財布はドイツで買ったエルメスの黒。白ステッチとHの刺繡入りで長年手に入らなかったのですが、最近念願かなってゲット。これもご利益ですかね?(笑)」
Total:1200g

ピザ好きが高じて25歳で渡米。ニューヨークスタイルのピザを学び2013年に「PIZZA SLICE」を立ち上げ人気を博す。同店オーナー。
12:MARGARET HOWELL × PORTER


商売道具である喉をいたわりつつ、息抜きタイムも大事にします
「声で仕事をしているので、常に喉をいたわるのは当然。すぐに喉を潤すためのお水・のど飴・トローチは必携です。優秀なのが喉に張りつけるフィルムタイプのトローチで、話しやすいしダイレクトに効く感覚。龍角散のど飴は、昔ながらの味で気分的にもいちばん効く気がします(笑)。姉から誕生日にもらった小型の加湿器もお守りとして携帯中。意外と活躍するのがかっさで、身体が凝り固まっているときには、隙を見て首まわりを擦ってます。首や肩が凝ると喉が閉じて、思うような声が出にくいんです。録音現場では肩の力を抜くことも大切にしていて、待ち時間にはくすりと笑える『サザエさん』の季刊誌のマンガを読むのが定番。声色や抑揚をコントロールするのには相当な集中力が必要なので、脚本に入り込みすぎた自分をリラックスさせたくて。小物も気づけば、展示を見に行ったソール・ライターのファイルや、ランチに通った思い出のあるホテルクラスカで購入したポーチなど、ほっこり安心できるものばかりに。どんな現場にも馴染む黒のリュックに詰めて仕事に向かってます」
Total:2600g

会社員、俳優を経て、ナレーターとして数多くのCMや番組で活躍。カバン選びも含めた知的なスタイリングに対して、かわいげのある中身にギャップあり。