ファッションの現場で働くおしゃれな大人たちが、私的愛用品をレビュー。今回はUNDECORATED(アンデコレイテッド)のデザイナー・河野貴之さんが年間300日着る黒Tシャツ。自身の体型への悩みから生まれた一枚で、愛用しているのはブランドの定番「Cotton Pile S/S T-Shirt」だ。
ファッションブランド「UNDECORATED(アンデコレイテッド)」デザイナー。素材開発からパターン設計まで一貫して手がけ、上質な日常着を提案。古着やヴィンテージから得た知見を現代的なデザインへ落とし込む手法でも知られる。UNDECORATED 2026年春夏コレクションが発売中。
Tシャツ一枚を、もっと格好よく着たかった
普通のTシャツに戻れなくなった
「この生地は表と裏で使う糸も変えています。表側は柔らかいオーガニックコットン。肌に触れる裏側は、さらっとしたアメリカ綿を使っているんです。普通のTシャツよりも肌に触れる面積が少ないので、夏は意外とさらっとしている。でも冬は空気を含んでくれるので暖かいんです。だから一年中着られる」
「素材開発ではかなり試行錯誤しましたね。特に肌当たりにはすごくこだわりました。服って、まわりからどう見えるかも大事ですけど、まず着た本人が気持ちいいと思えることのほうが大切だと思っているので。実際、一度これに慣れてしまうと普通のTシャツに戻れなくなるんですよ」
毎日着たくなる理由
「僕、実は洗濯物を干すのが大嫌いなんです(笑)。だからこのTシャツは、洗濯してそのまま乾燥機に入れられるように作っています。販売する前の段階で一度洗いと乾燥をかけているので、これ以上ほとんど縮まないんですよ。洗濯して、干して、畳んで、みたいな時間が昔から苦手で。なるべく手入れが楽な服を作りたいという気持ちもありました。実際、このTシャツは洗濯乾燥まで終わったら、そのまま着られるので本当に楽なんです」
「気に入りすぎて、黒だけでも10枚くらい持っています。白も持っていますけど、基本は黒ですね。デニムの日は白を着たりもしますけど、普段はほとんどこれ。結局、自分が一番落ち着くスタイルなんだと思います。スラックスにも合うし、革靴にも合う。Tシャツなのにだらしなく見えないので、自然と手が伸びるんですよね。だから気づくと、毎日のように着ています」

