2020.12.07

おしゃれな大人に聞く、センスのいい課金③〜中田慎介さんの場合

限りあるお金をどこに使って、どこにかけないのか、センスのいい5人に「正しい」課金方法を取材。ものの値段だけに縛られない審美眼が見えてくる。

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いつでも買い足せる定番こそ抜くところであり、かけるところ。 大物課金はまとめて「年末調整」



「金額的にもそれほど負担がなく、いつでも買える安心感のあるものが僕にとっての定番。とはいえ手頃でも常にシワや汚れのないパリッとした状態で着たいから買いだめしたり、買い替える頻度が高くなり、ちりも積もって結果的に抜いているはずのアイテムにいちばんお金がかかっています。ただ定番課金がルーティンになると、ふと年末になって今年は何も“買い物”していない…と焦るんです。最後に大物を買って爪痕を残したくなってしまうんですよね(笑)。だからラグジュアリーブランドやダウンジャケットへの課金による自己満足的な“年末調整”をして一年が終わります。もちろんあまり自分に厳しくしすぎても楽しい感覚が鈍るので、時計や革ひもなど、お店で見つけたいいものを衝動的に買う気持ちも忘れないようにしていますよ」


中田慎介さん/ビームス メンズ 統括ディレクター
Profile
ビームスのメンズ部門を統括ディレクション。発売後即完売となる話題のコラボを多数手がける。趣味はサーフィン、ランニング。休日は海と山を問わずに楽しむ日々を過ごしている。


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ビームスのBDシャツ 「自分で企画した理想のボタンダウンシャツ。白、サックスブルー、ストライプ、いずれも自分の着こなしのベースなので、店舗に在庫を切らさないようにお願いしています(笑)。必要なとき、すぐ買い足したいので」

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ビームス プラスのチノパン 「ビームス プラスのバイヤー時代に企画したコスパに優れたチノパン。皆さんに好評をいただき、以来ずっと定番で展開されています。シワなど味が出たチノパンは今の気分ではなく、常に新品をストック」

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ナイキのエアフォース1 「日常の歩行で生じるレザーの少しのシワも許せないので、後輩に教えてもらった甲のシワを防止するインナーパッドを入れて履いています。万能デザイン、汚れたら買い替えられる価格、説明不要の傑作ですね」

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モンベルのソックオンサンダル 「夏は素足、春秋はソックスで真冬以外活躍しています。インラインの黒がスタメンですが、これはビーミングの別注で白が新鮮だったので即課金。ただ、もう爪先の微妙な反り返りが気になってしまっている…」

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コンバースのオールスター J OX 「コンバースはいちばんベーシックな生成り色が好き。’70年代の雰囲気に最も近いコンバース アディクトもいいですが、気軽に買い替えられる価格も含めてパーフェクトな日本製のローカットを愛用しています」

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トリップスターのキャップ 「’80年代のベーシックなキャップを真面目に作ろうというコンセプトで、野村訓市さんと一緒に企画しました。裏地につけた品質タグを当時と同じ手法にしたり、超細かなところにとことんこだわっています」

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自らバッグにカスタマイズしたモンベルのランタンシェード 「本来はヘッドランプを入れることでランタン代わりに使うナイロン製の半透明巾着。自分でひもを通して除菌ジェル、目薬、ミントと新しい生活必需品がぴったり入るミニサコッシュに作り替えました」

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メゾン マルジェラのダッフルコート 「14番(男性のためのワードローブ)のラインが好きで衝動的に欲しくなります。普段コンサバな僕が着る違和感のせいか、マルジェラを着ると自然と人とコミュニケーションが生まれるから楽しいです」

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キャプテン サンシャイン×シエラ デザインズのダウンジャケット 「毎年12月、必ず1着はダウンジャケットを買い足します。コートはほぼ買いませんが、ボリュームのあるダウンには惹かれます。特に自分がかかわった別注で“これはヤバイ”というものは必ず買う。それがコレ」

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エルメスの革ひも「ラニエール」 「ラグジュアリーブランドのお店で手頃な商品を発掘して課金するのが楽しい。もちろん金銭的理由もありますが、一流レストランのパンなどサイドメニューこそおいしいということ、実は多くないですか?」

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カシオのG-ショック(ゴールド) 「老若男女誰でも気軽に楽しめる手頃な存在でありながらフルメタルモデルは8万円以上。存在と素材に“ひとクセ”あるものに強烈に惹かれます。そういう気分の上がる“曲者”を常に探すのがライフワーク」

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トム・サックスのファニーパック 「尊敬するアーティストの作品を身につけることができるなら、お財布が許す範囲で課金したい。本人と同じものを所有する喜びは何にも代えられません。それなりに高額ですが、価格以上の価値があります」


Photos:Yoshio Kato
Text:Takako Nagai

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