01:HERMÈS|ピーコート


¥1,584,000/エルメスジャポン TEL:03-3569-3300

「可愛さだけでできている」

文化系コートの代表であるピーコート。可愛く少年ぽいイメージとは裏腹に「重くて窮屈」な記憶があり、実はこの20年ほどはまったく着たいと思わなかった…。しかしエルメスの新作ピーコートにはすっかりやられた。


フルレングスのロングは可愛いAライン。胸の部分のハンドウォーマーは実用的なのはもちろん、寒い冬の日に白い息を吐きながら手を入れる仕草も可愛い。こういうところにレザーをあしらったりカラーのパイピングを施したりするのはピーコートあるあるだけど、このコートは余計なプラスアルファの処理がないのもシンプルで好感がもてる。


フロントボタンやチンフラップなどのディテールが微妙に大きめのバランスで、全体の印象をシュッとした雰囲気というよりは、可愛い方向に振っている。大人にこそぜひ!


山崎貴之

UOMOブランド統括。ワードローブは、アウトドアやミリタリーものから唐突なハイブランドまで混ぜたもん勝ち。恒例「試着フェス®」発案者だが、ショップに行く暇を惜しみ、試着ゼロ状態で衝動的に通販しがち。好きなモノは、深夜の飲酒からの寝落ち。MT車の運転。スノーボードとキーボード。



02:blurhms ROOTSTOCK |ノーカラーコート


¥107,800/ワンダリズム TEL:03-6805-3086

「ヴィンテージっぽいけど現代的」

ここ数年ショートアウターが断然気分で、コートを買い足した記憶が一切ない。そんな僕が久しぶりにコートいいな…と思ったのがブラームス ルーツストックのノーカラーコート。


言ってしまえばモッズコートのフードなしが一番近いと思うのですが、本家は近年値上がり傾向。おまけにサイズ感もオーバー気味。それはそれでいいのですが、もう少しすっきりと見せたい派にはこれがうってつけ。ウールとラミーの混紡の粗野な質感で、色味は落ち着いたブラウンだから、合わせる服の幅が広い。


これが本家と同じくカーキだとちょっと男っぽすぎる。実にいいところを突いたコートなわけです。


鶴田悠介

本誌ファッション、フィットネス系担当。「ファッションは体づくりから」がモットー。筋トレ、ランニング、ゴルフが趣味。ワードローブはほぼ古着。最近、気がつくと緑の服を選びがちでクローゼットに増殖中。


03:MACKINTOSH|HUMBIE


¥149,600/マッキントッシュ ギンザシックス店 TEL:03-6264-5994

「ぜひ試して欲しいハンパ丈」

なんでもレディスでの大ヒットを受けて、満を持してメンズにも投入されたのが昨年で、さらなるスマッシュヒットを記録したとか。そこまで言われると自ずと評価は厳しくなるのだけれど、試着した瞬間に降参しました。


ゆったりしたボディに膝上の着丈、新鮮。堅苦しさの全く感じられない千鳥格子、かわいい。やっぱりポイントは「丈」だろうか。ロングでもショートでもない中途半端なミドル丈。


何事も「中途半端」はよくないって言われがちだけど、これは例外。一番上の釦とチンタブだけ留めて着るのがおすすめです。


池田 誠

本誌編集長。身に着けるモノの中では365日かけているメガネが一番大事だが、気分屋で服装には一貫性がなく、白髪に合えばなんでもいい。大阪府出身。お好み焼きと立ち飲みと電車と野球が好き。



04:ATON|エアウェザーコート


¥104,500/エイトン青山 TEL:03-6427-6335

「何枚あってもいい、黒アウター」

この10年でおそらくアウターを100枚以上は買ったけど、一つ言えるのは黒のアウターはいくつあってもいいということ。


とにかく合わせを選ばないし、場所や相手も選ばない。頑張りたい日も、頑張りたく無い日も寄り添ってくれるから本当に最高。


ATONのナイロンコートはライナーを着脱出来るのでロングシーズン着ることが出来て、比翼仕立てなので品もよく、カジュアル過ぎないところが良い。ひとまず思考停止なウィークデイに週5で登板してもらおうと計画中。


倉田明恵

ビューティ担当。スキンケアから美容医療、AGAまで“おじさん美容”をおもに担当。週末は競馬と野球のザッピングでとにかく忙しい。アラサーになってからは少数精鋭のワードローブを目指したいと思っている。


05:HERILL|ゴールデンキャッシュリバーシブルコート


¥550,000/にしのや TEL:03-6434-0983

「“理性を吹っ飛ばす”ヤバいコート」

へリルのデビューシーズン、受注会で衝撃を受けて思い切って手に入れたカシミヤのダッフルコート。それ以来の衝撃が再び。


へリルの定番ニットでおなじみのゴールデンキャッシュを使用して仕立てられたバルマカーンコートは一度袖を通すと50万越えという価格を忘れて「欲しい!」の感情に支配されてしまう。


比較的重厚なダッフルコートに対して、今回のバルマカーンはまるでカーディガンのように軽やかに着られるのも魅力。履きこんだデニムやローテクスニーカーと合わせてこんな極上のコートをデイリーにガシガシ着る贅沢、してみたい!


薬師神和彦

WEB副編集長。ワードローブのほとんどのアイテムがネイビーの“ネイビー男子”。愛犬家、コーヒーより紅茶派。コラボじゃない “素のユニクロ”を研究する「世界一詳しいユニクロ・スタンダード学」を連載中。



Lead text:Tetsu Takasuka