2023.03.29

ベーシックなスタイルに味付けする「手仕事のアイテム」と「遊べる小物」【ファッションプロが薦める、大人のトレンド服】

好き嫌いだけでむやみに散財するのは昔のこと。大人たるもの、もっと建設的にファッションを楽しまないと。今年は何を買ってどう着るべきか!?  まずは流行を押さえつつこれからの指針を見定めるべし。

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松岡 歩さん/三越伊勢丹 紳士担当プロフィール画像
松岡 歩さん/三越伊勢丹 紳士担当
イセタンメンズのメディアプランニングを担当。ジャンル不問のファッション探求者。
増田晋作さん/UNITED ARROWSバイヤープロフィール画像
増田晋作さん/UNITED ARROWSバイヤー
トラッドからアヴァンギャルドまで精通。東京ファッションアワードの審査員も務める。
古明地拓朗さん/フリーランスPRプロフィール画像
古明地拓朗さん/フリーランスPR
レショップのプレスを経て独立。時代の一歩先と物の本質を見抜く目に定評あり。

ディレクター、プレス、プランナーは今季のビッグトレンドをこう見てる!

ファッションの最前線を見つめ続ける3人のプロが導き出した2023年春夏のトレンドをヒントに、これから必要な服、着たい服を考えよう。

一点差すだけで新鮮な手仕事のアイテム

一点差すだけで新鮮な手仕事のアイテム

1イタリア製のレザージャケットは染色と加工がすべて手作業。本物のヴィンテージさながら。¥1,034,000/ビズビム

2コットンに和紙をブレンドした素材を手作業で編み上げたニットベスト。¥61,600/ウェルノード(alpha PR)

3手作業でパッチワークが施されたオープンカラーシャツ。¥89,100/ボーディ(スーパー エー マーケット 青山)


松岡 手仕事がきいたアイテムが増えましたよね。ビジューや刺繡、カットオフなど、ハイブランドにも手の込んだアイテムがちらほら見られました。

古明地 ボーディの人気っぷりは象徴的。デビュー当時から見ていますが、正直ここまで話題になるとは思っていなかった。

増田 しかもただ手仕事が施されてるってことじゃなく、ちょっとクセのあるデザインが人気。日本でもキャピタルとかM A S Uとかがあらためて注目されてるしね。

松岡 せっかく買うならいいものを、という潮流はファッション以外にもありますが、より強まっていると思います。

古明地 ファッション性だけじゃなく、物自体に価値があるかどうか。ビズビムの価値が再認識され始めているのも、そういったマインドからなのかもしれませんね。

増田 スタイリングに一点取り入れるだけで玄人感というか、ただものじゃない感が出て、便利なアイテムでもあるしね。



こんなに遊べる小物が大事なシーズンってない

150年以上の歴史をもつウエスタンブーツの老舗。
150年以上の歴史をもつウエスタンブーツの老舗。元来カウボーイのための靴ゆえフィット性が高く、疲れにくいとの定評あり。¥154,000/リオスオブメルセデス(ベーリーストックマン 青山)
すべてデザイナーの手作業で作られる。K20バングル
繊細かつ温かみと重厚感のあるデザインが特徴のアーム。自然からインスピレーションを得て、すべてデザイナーの手作業で作られる。K20バングル¥285,200・K20リング¥420,000/アーム(マスターピースショールーム)

バックルまで革張りなのがポイント。
バックルまで革張りなのがポイント。さりげないが上品さが違う。¥23,100/レグロン(シップス 銀座店)
波打つテンプルがインパクト大。
パリ発のブランド。波打つテンプルがインパクト大。¥48,400/カサブランカ(Diptrics)

増田 ファッションの大きな流れとしては、今季もベーシックなスタイルが人気。重要なのは、シンプルなスタイルをどう味つけしていくか。そこでキモになるのが小物選びだと思うんです。

松岡 どんなものに注目しているんですか?

増田 まずサングラス。それもかなり個性的なもの。「うわー、ファッション好きそー」って思われそうなやつ(笑)。買ってはみたものの、もしかしたら一回もかけないかもしれない…くらいのものを備えておきたい。あとはゴールドジュエリーかな。

古明地 ゴールドジュエリーは同感。シルバーをいろいろつけるっていうより、上質でシンプルなゴールドをサラッとっていうのが今のトレンドにも合いますよね。あと個人的にはウエスタンブーツかな。

松岡 僕はベルト。レザーよりも少しカジュアルながらも上品な編み込みのベルトが気分です。エルメスで多色使いの編み込みベルトを使っていましたが、あれもよかった!




Photos:Kanta Matsubayashi Mai Shinya(Portrait) 
Stylist:Takeshi Toyoshima
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]

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