2023.03.10

インナー上手になれば、ジャケットは怖くない。【服好きの極私的NEW STANDARD考】

大人にとっての“はおり”のスタンダードといえばジャケット…だが、「中に何を着ればいいかわからない」「気づけばコンサバになっている」など、合わせ方に迷うのも事実。スタイリスト吉田周平氏とともにジャケットに合うインナーの新定番を考えた。

インナー上手になれば、ジャケットは怖くなの画像_1
吉田周平さん スタイリスト プロフィール画像
吉田周平さん スタイリスト
宇佐美陽平氏に師事し独立。私服ではジャケットをあまり着ないぶん、苦手派の心情への理解も深く、本企画での解説も親切&親身、そしてロジカル!

\ 新定番 /

グレーの重ね技でVゾーンを攻略する

グレーの重ね技でVゾーンを攻略する

さりげない“メリハリ”がインナー上手の近道

「ジャケットをこなれて見せるには、品のよさやきりっとした印象は生かしながらも、“堅苦しく見せない”インナー選びが最重要。ジャケットとインナーで素材、柄、色、テイストなど何かメリハリをつけるのがコツです。大げさに変化をつける必要はなく、意識するくらいでいい。そしてVゾーンにポイントをつくるとバランスがよくなります。というのも、本来のジャケットスタイルのVゾーン=ジャケット+シャツ+タイの重ね技。なのでカジュアルダウンするときも、Vゾーンにタイなどに代わるポイントがあるとキマりやすい。例えばグレーのジャケットにVネックニット、カットソーとグレーを3つ重ねてみる。そうすると、まとまりや奥行きがありつつもカジュアルだし、レイヤードの効果でポイントもつくれます。色の重ね方は暗い→明るい→暗いにすると作為的に見えすぎないし、締まりのあるスタイリングになる。ベースカラーにグレーを選んだのも実は理由があって、色のレンジが広いのでアイテムを探しやすいんです。慣れてきたら、同系色じゃなくトーンを揃えるくらいで遊んでもいいと思います」。

ジャケット¥94,600/マーガレット・ハウエル ニット¥36,300/ジョン スメドレー(リーミルズ エージェンシー) カットソー¥6,270/モクティ(ユナイトナイン)



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白シャツをワークシャツに替えてみる

白シャツをワークシャツに替えてみる
ストライプのジャケットに白シャツ、と聞くとドレッシーなスタイルを思い浮かべるが、白シャツの選び方を変えるだけで今っぽくこなれて見せられる。「今回は白のワークシャツをピックアップ。普通のドレスシャツだとどうしても艶っぽく見えがちですが、大きめの襟とフロントのWポケットがタフな空気をプラスしてくれて、チョークストライプとのいいコントラストを生みます。シャツはボタンを軽く開けて抜け感を出す、そして襟をジャケットから出して着るのもポイント。胸ポケットは、動いたときやふとした仕草でちらっと見えるくらいのあんばいがさりげなくていい」。 ジャケット¥70,400/コモリ(ワグ インク) シャツ¥8,500/レッドキャップ(ハイ!スタンダード) パンツ¥39,600/コム デ ギャルソン・オム(コム デ ギャルソン) その他/スタイリスト私物

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レトロなチェックにはリンガーTを

レトロなチェックにはリンガーTを
クラシックなチェックジャケットは、レトロな空気感の延長で古着感覚でスタイリング。それによって“ラフさ”を上のせするのも手。「チェックジャケットはトレンド感がある一方で、クラシックな方向へ振るとどうしても堅く見えがち。いかに普段着っぽく見せられるかが重要です。思い切って古着のような気持ちで着るくらいが気負ってなくていい。実はリンガーTやブルージーンズなど、懐かしい雰囲気のアイテムとは好相性なんです。フットボールTなんかも合いますね。いずれにしろ首~胸元にポイントのあるトップスがおすすめ。もちろん実際に古着と合わせるのもアリ」。 ジャケット¥218,680/クリスタセヤ(ビオトープ) Tシャツ¥7,700/ビューティ&ユース(ビューティ&ユース 丸の内店) ジーンズ¥37,400/オーラリー


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薄手のジャケットには地厚なインナーを

薄手のジャケットには地厚なインナーを
「生地の厚みでメリハリをつくるのも春らしさがあっていい。薄手のジャケットの下には、あえて地厚なフランネルシャツをチョイス。がしっとしているコットン地のシャツもいいですが、フランネルなら起毛感でかわいげも演出できて一石二鳥。ちらっとのぞかせるカットソーも地厚のサーマルを選ぶとさらにメリハリが出ます」。素材で緩急をつけつつ、色味は淡いトーンで統一するのもこなれて見せるカギ。 ジャケット¥154,000/オーラリー シャツ¥38,500/ノア(ノア クラブハウス) カットソー¥7,480/ユナイテッドアローズ&サンズ

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モードなジャケットはスポーティなテック感。これでもう怖くない

モードなジャケットはスポーティなテック感。これでもう怖くない
マットな質感とモードな表情が魅力の縮絨のジャケットには、対照的な光沢のあるスポーティなインナーが効果的。素材の質感に加え、テイストでも緩急をつける。「縮絨のジャケットって難しいと思われがちですが、そのマットな風合いやシックなイメージをどう際立たせるか、という視点でインナーを考えると着こなしやすいはず。ジップアップのジャケットは軽快感をプラスするだけでなく、Vゾーンにアクセントをつける役割もあります。テイストも質感も真逆なぶん色は揃えるのがおすすめ」。 ジャケット¥80,300/コム デ ギャルソン・オム ドゥ(コム デ ギャルソン) 中に着たジャケット¥29,700/アークテリクス(アークテリクス カスタマーサポートセンター / アメア スポーツ ジャパン) パンツ¥34,100/セラードアー(ユナイテッドアローズ 六本木ヒルズ店)




Photos:Yuki Kumagai 
Stylist:Shuhei Yoshida 
Model:Yoshiaki Takahashi
Illustration:Shigeo Okada

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