文化系アイウェアを買うなら虎ノ門!


色彩美と機能美の両立に定評があるグローバルアイウェアブランドの「tonysame(トニーセイム):」は、大人男子の感性にフィットするアイウェアの筆頭だ。今回の試着ルポでは、オフィス街の虎ノ門にある「tonysame: japan office/showroom」にお邪魔。


編集部員のY神とH條がリアル体験する前編は、「トニーセイム」の2022年秋冬新作アイウェアと、骨太なバックボーンにフォーカスする。


H條:虎ノ門のオフィスは店舗も兼ねているということですが…。あっ、Y神パイセンがもういる!



勉強のし過ぎで小4から眼鏡っ子のH條が、気分次第でメガネ男子に変貌するY神と合流。細井 礼・トニーセイムジャパン社長が笑顔で迎えてくれた。


Y神:おしゃれなアイウェアをください。


H條:パッと見だけで200本ありますがほんの一部とは。Y神パイセン、先に打ち合わせをば。


日本を中心としたアジアから発信するアイウェアブランドの「トニーセイム」は、3プライスのアイウェアが大ブームを巻き起こしていた渦中の2010年に始動。メガネ業界の一大転換期にあった逆境を払いのけ、真摯に、本物志向の快適な掛け心地と色彩イメージのマリアージュに取り組んでいる。中心価格は2万~3万円台。


細井 礼・トニーセイムジャパン社長:「トニーセイム」へようこそ。豊富なバリエーションから渾身の1本をチョイスするお手伝いをさせていただきます。



細井 礼(ほそい れい)・トニーセイムジャパン社長



H條:わぁ。試着フェス®に出てる人っぽい!


Y神:いかにも。


H條:本日のジャケットは?


細井:「IM MEN – イッセイミヤケ」です。愛読誌はウオモ。良い接客を受けると財布の紐が緩みます。


H條:社長就任時期と企業理念は?


細井:2017年です。大規模なリブランディングで経営面と生産面をリニューアルしました。新しい企業コンセプトを「Connect / つながる」と決め、関わり合うすべてのヒト・モノ・コトと共感の心をもってつながり、ブランド自体がさまざまな形に変化、進化していきたいという姿勢を打ち出しています。


Y神:まあまあ、うちらは業界紙の新聞記者じゃないんだからそのへんで…。


H條:カナ文字では入りませんが、英字ではブランド名のお尻に「:(コロン)」が入るんですね?


Y神:それそれ! 英字で「tonysame:」であれば、カナ表記とのコンビで書く場合、通常編集では「tonysame:(トニーセイム)」になるはず。でも、公式サイトではカギカッコの後ろにコロンが入る「tonysame(トニーセイム):」に統一されていて、集英社のレギュレーション的にギリギリかどうか審議が入ったもの。ブランドコンセプトだと思うけど、かなり攻めた表現だと思った。


細井:むしろご指摘は嬉しいです。コロンには「2つの言葉をつなげる」という意味と、「ひとつの言葉をコロンの後に続く言葉によって定義する」という意味があります。繋がることによって変化・進化していくブランドの姿勢、社員の気構えを表現しています。


Y神・H條:なるほどです。



細井:お目が高い。


Y神が幾重ものカテゴリーに分けられたショーケースから吸い寄せられるように手に取った2022年秋冬新作のアイウェアは、「トニーセイム」の中でもワンランク上の大人向けである「tonysame: premium(トニーセイム プレミアム)」だった。


細井:こちらは創業10周年を迎えた2010年に記念企画としてシリーズ化された温故知新の「Re:product」から、大人のお客様に人気のボストン型フレーム「TS-10746-610」です。素材はプラスチックフレームとメタルフレームのコンビになっています。


Y神:知的で洗練された、わりと丸メガネに近いレトロなデザイン。丸メガネって、似合わないとオモチャみたいにとことん似合わないから難しいんです。


H條:といいますか、数百本あっても、ほんの数分で好みの1本に辿り着けるものなのですね。



細井:たしかに多くのカテゴリーはありますが、それぞれが単独のブランドと言っても過言ではない個性を持ち合わせていると自負しています。ですので、どんな趣味趣向のお客様でも、「トニーセイム」とコネクトすることで必ず好みの一本に出会えるかと。


H條:わぁ。新しい出会いに期待!


オフィスとショールームも兼ねた実店舗の「トニーセイム トウキョウ」では、繁忙期や予約のお客様の来店時など細井社長が接客を務めるタイミングもある。基本的に裸眼男子の細井社長は38歳で3児の父。アクアリウム(90cm水槽)とビザールプランツ(珍奇植物)収集が趣味の文化系男子だ。



そして、ここからが肝心。


冷静と情熱の間を行き交う細井社長の接客は、「ligament(リガメント)」と呼ばれる機能性パーツの説明に移る。リガメントとは「靱帯」の意だ。


細井:レンズを支えるリムと耳に掛かるテンプルをつなぐ要であるヒンジは、良いメガネの定義として我々が掲げている「顔馴染みのよさ」と「型崩れのしづらさ」を司る重要なポイントです。通常は1箇所ですが、こちらは2箇所で構成されるダブルリガメント。



Y神:ほんとだ。2箇所で曲がる。


細井:軽量・高耐食・高強度・バネ性に富んだ合金であるベータチタンで形成した2つのリガメントの1つがテンプルに掛かる負荷を逃がしながら、もう1つがフィット感を生み出します。リガメントの他にも、創業当時から体温感知型素材を採用しているノーズパッドは鼻筋からズレにくく痕もつきにくいと思いますよ。


Y神:わかりました! これください!


細井:試着しましょう!



さあ、いよいよ試着タイムへ突入。


アジア最大級のメガネ展示会「IOFT(International Optical Fair Tokyo)」では、2020年にレディース部門、2022年にはデザイン部門で日本メガネ大賞を受賞した「トニーセイム」、その実力やいかに!?









TS-10746-610 [Re:product]


¥41,800



Y神:どう? 新しいメガネって、誰かが背中を押してくれたら自信が持てると思うの。


H條:WEBプロデューサーっぽい!


Y神:ありがとう。とにかく軽くて掛け心地も快適。とくに鼻と耳のあたりが、点というよりは面で滑らかにフィットしている感じ。


細井:その鼻と耳の2点が、アイウェアと顔の接点のすべてになります。


H條:打率10割だ。あと、5色展開のうちの「ブラウンササ」はオレンジをチョコで包んだお菓子みたいで見た目にも美味しいです。上手く言えませんが。


細井:Y神さんにご試着いただいた「TS-10746-610」もそうですが、「トニーセイム」のファンの皆様からは、豊富なカラーバリエーションや独特なミックスカラーについての評価が高いです。それは国内や海外のアセテート生地メーカーさんが作成した色ですので、あくまでもセレクトのセンスと言えるのかなと。


Y神:そうか。ファッション業界で言うところの、高感度セレクトショップの敏腕バイヤーのような審美眼も「トニーセイム」の強みなのですね。



細井:メガネを外した状態はこちらになります。フレーム業界の作法みたいなもので、メガネを畳むときは左のテンプルが先で次に右のテンプルを重ねると、収まりよく畳めると思います。


H條:どっちから折り畳んでも最終形態は同じかと思ってました。鯖江のしきたりだとしたら、シェア率から考えるとそのまま世界規模のルールなのかも。


Y神:えっと、正面から見て左なのか裏からなのか、どっちが左のテンプルなのかしら?


細井:普通にメガネを着用していただいて、そのまま真っ直ぐ左手で触われる方が左のテンプルです。そして、左から折り畳んでいただくと…。


Y神:あっ。レンズの奥に、テンプルの裏に刻まれた「tonysame: premium」のロゴが。さりげない演出も好みです。では、お次はH條さんの番!





TS-10910R-002 プラスチックリムタイプ [T-cut]


¥66,000



H條:第一印象から決めてました。メガネの中にメガネがあるようなデザインに一目惚れ。


細井:お目が高い。「トニーセイム」の中核を担う「T-cut」シリーズからのチョイスとは。


機能性の追求がデザインに昇華したクリエイティブには湯水のようにお金を投資したい願望を持つH條が試着したアイウェアは、大小2つのリムで構成されたフローティングデザイン。「トニーセイム プレミアム」コレクションの「T-cut」シリーズの新作、「TS-10910R-002 プラスチックリムタイプ」だった。


H條:今は、似合っていなくてもいいんです。いつの日か、異彩を放つこのメガネが違和感なく素顔に溶け込むような大人男子になれたらなと。


Y神:確かに。その買い方もアリ。



フローティングデザインはアウターリムの左右・インナーリムの左右・トップブリッジ・アンダーブリッジと、6つのパーツを立体的に組み上げて構成。独自のアプローチとして、チタンの板を抜いてカーブをつけ、切削で外形を作るという画期的かつ難儀な生産工程を鯖江(福井県)の工場とのタッグで生み出した。


細井:2本のブリッジは、デザインでの主張はもとよりフレームの強度増にもつながっています。これもクリエイティブの面白さ。イメージをしっかりと量産可能な形にしてくれた工場さんに敬意を表します。


H條:シリーズ名の「T-cut」とは、レンズのフローティングデザインを指すのですか?


細井:いえ。レンズを支えるリムと耳に掛かるテンプルをつなぐヒンジの形状から「T-cut」と呼んでいます。具体的には、ヒンジに「T」型のスリットを入れることで負荷を分散させるパーツを「T-cutヒンジ」と名付け、シリーズ名として定着させました。



縁の下の力持ちである「T-cutヒンジ」に加え、継ぎ目のない二重円構造のアウターリムをダブルブリッジでつないだ「TS-10910R-002 プラスチックリムタイプ」と、Y神チョイスの新定番「Re:product」からレトロシックなボストン型「TS-10746-610」が揃い踏み。


Y神:三角柱のケースもおしゃれ。


H條:メガネケースってメガネを掛けているときには場所をとるだけの存在で、でもそもそも視力が悪いわけだから、ケースが無いとうっかりメガネを踏んじゃったり潰しちゃったりする不安でいっぱいになるというハリネズミの恋愛級のジレンマの賜物…。


細井:これ、畳めます。


Y神・H條:マジっすか!?



細井:パカッ、ササッ、パタン、はい。コンパクトに畳めるメガネケースを本体に付属させていただいてます。今後も適宜新色が追加予定です。


Y神:濃いネイビーを作ってください。


H條:卯年の新年はウサギ柄とか、恋人へのギフト用にタータンチェック柄とか、倉敷(岡山県)産デニム地とのコラボとか、ぜひお願いします。


眼鏡ケースが購入の決め手になるお客様も多いとのこと。各々の好みの色を組み立てつつ、アイウェアの沼にどっぷり浸かったY神とH條であった。



H條:どうでしょう、Y神パイセン。後編も私らが登場するというよりは、おしゃれな大人男子に「トニーセイム」をカッコよく着用してもらうというのは。


Y神:うん。人選は任せた。今からボクは細井社長と一緒にやることあるので。


細井:あっ(察し)。


H條:あっ(買って帰るつもりだこのひと)。



細井:老眼も含め、測定から作製まで私達がしっかりと担当致します。ご安心ください。


Y神:よろしくお願いします。


店舗奥には視力測定やレンズ測定のための自動検眼システムが設置されており、度入りレンズのオーダーもスムーズだ。文化系アイウェアの筆頭「トニーセイム」で、新しい視座にコネクトしよう!









Go to TonySame Tokyo(虎ノ門)!!



前編のラストは試着ルポで突撃した「トニーセイム トウキョウ」へのナビゲート。実店舗とショールームとオフィスを兼ねており、都内有数のビジネス街である港区虎ノ門に位置している。


Y神:ぜひ、おしゃれな大人男子に「トニーセイム トウキョウ」を紹介したいよね。虎ノ門1丁目はファッション系のお店もほとんどないし、ちょっぴり入りづらいかもだし、ボクらのルートを参考にして欲しい。


H條:虎ノ門と言えば2014年の虎ノ門ヒルズ開業時にトラのもんグッズを買いに訪れた以来です。「トニーセイム」取扱い店は都内だけで20店舗以上ありますが、やっぱり本丸に飛び込んでみたい。




H條:右手に見えますのが金刀比羅宮でございます。香川県の金刀比羅宮と同様に海上安全・商売繁盛・豊作などのご利益で有名です。虎ノ門のこんぴらさんは縁結びの聖地でもあります。


Y神:「トニーセイム」の新しいメガネを掛けると新しい出会いがあるかもよ。


虎ノ門駅の出口は「2a」が最短。右手に金刀比羅宮を眺めつつ、直進すると右側にあるダークブラウンのビルに辿り着く。看板もなく表札だけの堅牢なオフィスビルだが、尻込みすることなかれ。



エレベーターで8階に到着してドアを開けると、東京拠点の韓国人アーティスト、キム・ソンヘ(Kim Songhe)のシャンデリアアートが目に飛び込む。その対面には日本人アーティストである Morita Manabu が手掛けた姿見が置かれている。


これは、廃棄予定のフレームやメガネ製造時の廃材に新たな価値を芽吹かせるSDGsプロジェクト「tonysame: upcycle project」の一環だ。


H條:ちなみに会議室には細井氏が購入したぬいぐるみのシャンデリアが飾られているそうです。


Y神:さすが、文化系だね。



「トニーセイム」試着ルポ、前編は以上。


クリスマスに掲載する後編では、おしゃれな大人男子が2人登場予定。旬のファッションに寄り添う文化系アイウェアを紹介する。乞うご期待。




tonysame: 公式サイト
TonySame Japan / TonySame Tokyo(オフィス・ショールーム・店舗)
住所:東京都港区虎ノ門1-2-11 ザ・パークレックス虎ノ門 8F
TEL・問い合わせ先(店舗直通):03-5860-9662
営業時間:11:30~18:30(土日祝は予約制)
※時間外は電話相談にて対応可
tonysame: Shop List

Photos:Hiroaki Horiguchi
Composition & Text:Takafumi Hojoh