2022.03.02

【おしゃれな大人が選ぶ春の10着】「テックアイテムは選ばずあえてレザーを投入」渡辺健文さん(ユナイテッドアローズ プレス)の場合

季節的には春といっても肌寒い日も多く、寒暖差の激しい3月は、一年で最も着こなしが難解なシーズン。もうセンスだけでは立ちいかない! 達人はいかにワードローブを最適化して乗り切っているのか? 秋冬からの服に加えて新たに買った今季の新作で構成する最強の10着、そのセレクトと活用術を指南します。

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最適な素材選びで、肌寒い日も暖かい日も制す!

渡辺健文さん/ユナイテッドアローズ プレス
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渡辺健文さん/ユナイテッドアローズ プレス

10着を選ぶポイント
・防寒の要としてレザージャケットを投入。
・テック系のアイテムはあえて選ばない。
・パンツは基本、春仕様に衣替え。
・差し色としてコットンニットは色物をチョイス。さらに肉厚素材で寒さにも対応。
・ミドルレイヤーは軽快な色味をメインに。

レザージャケットを防寒の主役として新たに購入した渡辺さん。コーディネート全体が重苦しくならないようにミドルレイヤーには軽い色を選ぶことで春らしさを意識した。一つ一つのアイテムの品のあるセレクトも際立つ。


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1LOEFFのレザージャケット

2BARACUTA×HEUGNのスウィングトップ

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「レザーは風を通しにくいため、冷気がつらいこの時期にぴったり」と、武骨すぎない濃紺のレザージャケットを新調。軽くて柔らかいシープレザーが優しい印象。¥110,000/ロエフ(ユナイテッドアローズ 原宿本店) 

バラクータの「G3」をベースに要所をモダナイズ。「軽快に見せたい日はこれ。寒いときはインナーのボリュームで調整します」。¥63,800/バラクータ×ユーゲン(イデアス)

3BATONERのコットンニット

4UNITED ARROWSのブレザー

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「2月が終われば、厚手のウールは着なくなります。主軸はドライな質感のコットンニットに。ただ、まだ肌寒いので肉厚なものに限る。春らしい鮮やかなライムグリーンもツボ」。¥24,200/バトナー(ユナイテッドアローズ 原宿本店)

カーディガン感覚で取り入れるというホップサック生地の紺ブレ。「カジュアルに着られて重厚感のある6つボタンより、断然4つボタン。コーディネートの幅が広いので、重ね着が増える3月は特に重宝」。¥49,500/ユナイテッドアローズ(ユナイテッドアローズ 原宿本店)

5CARUSOのスラックス

6SAINT JAMESのバスクシャツ

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「薄手のウール生地を使ったカルーゾのパンツは、だいたい冬の終わりから梅雨前までロングランで愛用しています。お行儀よくなりすぎないように、九分丈でダブルの裾幅は4.5㎝。これもこだわり」。

「漁師や船乗りが好んだバスクシャツは、実は防寒性にも気を配られている。厚手のコットン生地、そして、なにより清涼感あふれるマリンボーダー。3月の装いに必要なスペックが網羅されている」。¥11,880/セント ジェームス(セント ジェームス代官山店)

7LEVI’Sの501®ジーンズ

8Ralph Laurenのデニムシャツ

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約50本所有するジーンズの9割がリーバイスの501®という愛好家。「一年通じて、週3日はジーンズ。春はやはりライトブルーが気分」。

ラルフ ローレンで定番のBDシャツ。数ある中でも、3月は地厚のデニムシャツを愛用。

9LOEFFのコットンパンツ

10UNITED ARROWSのシャツ

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意外にも、今季が“白パンデビュー”という渡辺さん。「コンサバなイメージが拭えずに敬遠してきましたが、ロエフははきたいと思わせる迫力のある太さ。張りのあるコットン生地がこの時期に気持ちいいですね」。

トーマスメイソンの生地を使用。「Tシャツを中に着ても見た目に響きにくいゆったりしたシルエット。しばらくはインナーとして、暖かくなればTシャツの上にはおるなど、幅広い着こなしを楽しめます」。


1 + 6 + 9 「革ジャンを一年で最も楽しめる時期が今!」

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日本の気候において最もレザージャケットが楽しめるのは初春と秋口。そういう意味では今がオンシーズン。「風をしっかり遮断するので、中はセント ジェームスのバスクシャツだけで十分な暖かさ」。武骨になりすぎないように清涼感のあるボーダーを差して調整。「レザーが暑いって感じる時期がくるまで、思う存分楽しみたい」。

3 + 4 + 7 + 8 「これがあるから、寒くなっても安心なんです」

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この時期は春色のミドルゲージニットが大活躍。「肩に掛けるだけで一気に着こなしに清涼感が生まれます。基本は肩掛け、寒い日はジャケットの中に着てもいい。この安心感があるから、夜の冷え込みを気にせずに、思い切って通気性のいいホップサック生地の紺ブレに袖を通せる」。デニムは上下ともに軽やかなライトブルーで統一。

2 + 3 + 9 「インナー選びを制する者が、3月の勝者」

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春アウターの代表格、スウィングトップ。3月には少し頼りない薄手の生地だが、そこはインナーでカバー。「肉厚のコットンニットも、ライムグリーンなら軽快な印象をキープできます」。さらに暖かくなれば、薄手のハイゲージに変更するという。気候に合わせたインナー選びが春本番までの着こなしを制すうえで肝となる。

1 + 4 + 5 + 10 「ただ寒いからアウターを重ねたわけじゃない」

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カルーゾのパンツにブルーのブロードシャツ、ジャケットを合わせた上品なスタイル。さらに上からレザージャケットをはおったが、アウターを2枚レイヤードしたのには理由がある。「ただ、寒さをしのぐためだけが目的ではないんです。これなら、屋内外のオケージョンに合わせて脱ぐアウターを替えられるんです。例えば、オフィスなどでは革ジャンを脱いでブレザー姿になり、屋外で暑くなったらブレザーを脱いで革ジャン一枚に。突然の約束が入っても、行く場所や会う人に応じて臨機応変に対応できます」。



Photos:Hiromichi Uchida[The VOICE]
Composition&Text:Keiichiro Miyata

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