鹿と地球が精緻に描かれたスウェットシャツは、半年前に吉祥寺の古着屋で購入。「スウェットにデニムの“いかにも”な組み合わせも好きだけど、今日はPT01のバーガンディのスラックスと合わせました」。足元はアディダスのマッチブレイクスーパー。右腕には、セドナを車で旅した際に買ったネイティブアメリカンのバングル。


古着から学んだ「自分らしく」ということ

「古着に興味をもち始めたのは高校生の頃。当時はお小遣いをためてとにかく古着屋さんに通っていました。今でも時間があれば足を運ぶようにしていて、今日着ている鹿のスウェットも、半年前に吉祥寺の古着屋さんで買ったもの。古着って限りなくオンリーワンに近いので、人とかぶりにくいところが好きです。“自分らしくありたい”という考えは、10代の頃に通っていた古着屋さんの店長を通じて学んだ、アメリカの反骨的なカウンターカルチャーの影響かもしれません。映画からもたくさん影響を受けました。『マイ プライベート アイダホ』のリバー・フェニックスや、『セルピコ』のアル・パチーノのファッションに刺激を受けて、似たものを探し回っていた頃もありましたね。古着だったのかはわかりませんが、それらの衣装は映画の人物像や世界観との深い関係性を表していました。年を重ねても縛られることなく、いろんなことを吸収し、しみ込ませることで、やっと自分らしい表現ができるようになるのではないでしょうか。僕にとって古着とはそういうことを学ばせてくれた存在です。」

青木崇高(俳優)
1980年大阪府生まれ。映画やドラマ、CMに多数出演。カンテレ・フジテレビ系「セブンルール」に出演中。2022年には、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に木曽義仲役で出演予定。



Photo:Daiki Suzuki
Hair&Make-up:NANA