2025.06.30
最終更新日:2025.06.30

【シャネル】インド出身アーティストをフィーチャー。「Dressing Up: Pushpamala N」がシャネル・ネクサス・ホールにて開催

自身が創作物となる独特な世界観

【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_1
© Pushpamala N

2024年に開館20周年を迎えたシャネル・ネクサス・ホールが、2025年6月27日(金)より今年最初の展覧会を開催する。写真を主なメディアとして創作活動を行うアジアのアーティストにフォーカスしたシリーズの第2弾として、昨年の中国に続き、インド出身のアーティスト、プシュパマラ N (Pushpamala N)をフィーチャー。彼女の独特な世界観を堪能することができる。

【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_2
© Pushpamala N

プシュパマラ Nは、インドのバンガロール(現ベンガルール)を拠点に活動するアーティスト。もともと彫刻家としてキャリアをスタートさせた彼女の創作活動は、写真や映画へと移行し、1990年代半ばからは自らがさまざまな役柄に扮して示唆に富んだ物語を作り上げるフォト・パフォーマンスやステージド・フォトの創作へと変化していった。この作品は、女性像の構築や国家の枠組みを探求するもので、美術史、アーカイブ資料、大衆文化から引き出された象徴的なイメージや原型を丹念に再現している。

「真実とは何か」を問いかける

【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_3
© Pushpamala N

プシュパマラの制作は基本的に共同作業で行われる。作家が共鳴する既成のイメージを特定し、自身のスタジオで再現。友人や素人のキャスト、技術者へまるで監督のように指示を出し、細部まで計算されたシーンを作り上げていく。ハイテクなデジタル加工とは対照的に、プシュパマラのアナログで演劇のように構成された演出は、作為的なものをあえて強調させる。作品の根底にある概念的な枠組みに意識を向けさせようという試みだ。

プシュパマラの実践は、視覚的言語を通して文化的・国家的記憶がどのように形成されるかを鋭く考察している点もおもしろい。こうした 歴史的・文化的な背景を持つイメージをあえて再現することで、その成り立ちを浮き彫りにし観る者に「真実とは何か」を問いかけていく。

【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_4
© Pushpamala N

プシュパマラが作り出す特別な世界へ。銀座へ遊びに行った際はシャネル・ネクサス・ホールへ立ち寄ってみることをおすすめしたい。

Dressing Up: Pushpamala N

会期:2025年6月27日(金)〜 8月17日(日)
開館時間:11:00-19:00(最終入場18:30) ※入場無料・予約不要
会場:シャネル・ネクサス・ホール(中央区銀座3-5-3 シャネル銀座ビルディング 4F)
主催:シャネル・ネクサス・ホール
6月27日(金)は17:30閉館(最終入場17:00)
7月10日(木)、24日(木)は17:00閉館(最終入場17:30)

https://nexushall.chanel.com/program/2025/dressingup

その他の写真を見る

【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_6
© Pushpamala N
【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_7
© Pushpamala N
【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_8
© Pushpamala N
【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_9
© Pushpamala N
【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_10
© Pushpamala N
【シャネル】インド出身アーティストをフィの画像_11
© Pushpamala N

RECOMMENDED