映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』に出演した飯豊さん。ヴェネツィアが舞台のシリーズ最新作では、高橋一生さん演じる露伴との信頼関係にあらためて気づかされた。

チームワークで乗り越えた岸辺露伴シリーズ最大の挑戦

人気ドラマシリーズの映画化第2作『岸辺露伴は動かない 懺悔室』で、泉京香を演じた飯豊まりえさん。漫画家・岸辺露伴(高橋一生)の担当編集者として、ドラマシリーズ第1作から登場する重要な役柄だ。「懺悔室」は、原作漫画の第1作として1997年に発表された作品で、ファン待望の映像化。
「オールヴェネツィアロケで、スタッフは半分以上がイタリアの方々。そうした未知の環境も含めて、これまで以上にハードルの高い実写化でした。ただ、この作品は毎回、ゲスト俳優を招きながら成長していくスタイルだったりもして。今回も新しいスタッフさんや俳優さんたちとプラスの化学反応を起こすことができた。これまでの5年間で積み重ねたチームワークがあったからこそ、完成度の高い作品を作り上げられたのだと思います」
同じ役を何度も続けて演じることで、「泉京香」という存在にも愛着が湧いてきている。
「泉京香は、重厚な物語に光を当てる存在。今回も本筋にはほとんどかかわってこないけど(笑)、露伴先生との精神的なバディ関係は強固で、彼女なりの役割を果たす。私が今まで演じた役の中でも底抜けに明るくて直感力があって、芯が強い女性。演じていて楽しいし、私自身も彼女に元気をもらっています」

撮影の合間には街を散策する時間もあったそうで、「一つ懺悔すると…私だけヴェネツィアを満喫しすぎてごめんなさい、と言いたいです」と飯豊さんは照れながら語る。
「撮影のない日はよく外を歩いていて、小さな街なのでぐるっと一周できる。結果的にすごく満喫しちゃってました(笑)。ぶらぶらしていると、この映画の撮影現場にたまたま出くわすことも多くて、露伴先生が懺悔室に入っていく場面を見学したことも。撮影に立ち会えたことや、原作の世界観に通じるヴェネツィアに身を置いて役づくりをできたことは、幸福なことだったと振り返って思います。異世界に迷い込んだような日々の中で、より作品のイメージを膨らませることができました」
1998年生まれ、千葉県出身。2008年に雑誌「ニコ☆プチ」でモデルデビューし、現在「Oggi」にて専属モデルを務める。’12年の女優デビュー後、数多くのドラマや映画に出演。近年の主な出演作として、ドラマ『何曜日に生まれたの』(’23年/EX)、『オクトー ~感情捜査官 心野朱梨~』シリーズ(’22・’24年/NTV)などがある。映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』は全国公開中。
映画『岸辺露伴は動かない 懺悔室』

© 2025『岸辺露伴は動かない 懺悔室』製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社
2025年5月23日(金) 全国ロードショー
【あらすじ】
特殊な力をもつ漫画家・岸辺露伴は、取材旅行で訪れていたヴェネツィアの教会で、仮面をかぶった男の恐ろしい懺悔を聞く。それは「幸せの絶頂のときに“絶望”を味わう」という呪いの告白だった――。
【キャスト・スタッフ】
原作:荒木飛呂彦「岸辺露伴は動かない 懺悔室」(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:渡辺一貴
脚本:小林靖子
出演:高橋一生 飯豊まりえ / 玉城ティナ 戸次重幸 大東駿介 / 井浦新
音楽:菊地成孔/新音楽制作工房