2019.12.26

12月27日公開! コーチと選手の奮闘の日々をユーモアで綴る感動作『だれもが愛しいチャンピオン』

最近笑ってないかも、泣いてないなというおじさんのために、週末公開の心動かす注目映画を紹介するコラム『40歳男子はコレ観とけ!』。今回は、人生迷走中のプロ・バスケットボールコーチと、ハンディキャップを持つ個性的な選手たちの絆を描いた感動作をピックアップ!

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純真なバスケットボール選手が教えてくれた 人生を少し輝かせるためのルールに涙

プロ・バスケットボールのコーチ、マルコは“負ける”ことが大嫌いなアラフォー男。ところが短気な性格が災いして問題を起こし、チームを解雇されてしまう。その上、飲酒運転事故を起こし、判事から社会奉仕活動を命じられたマルコは、3ヶ月もの間、知的障がい者たちのバスケットボール・チーム“アミーゴス”を指導するはめに。アミーゴスのメンバーの自由過ぎる言動にはじめは困惑するマルコだったが、彼らの純粋さ、情熱、豊かなユーモアに触れて一念発起。全国大会でまさかの快進撃を見せる。

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コーチとしての腕は認められているが性格に難ありのマルコ。仕事ではバスケットボール・チームのスタッフと喧嘩をしてしまい、家庭では夫婦間のある問題から妻とも別居中。マルコはなんとも我が強く人との衝突が避けられない。しかし、物語を観ていくうちに、それは働き盛りの40歳男子がふとした瞬間に陥る仕事や私生活への焦りや葛藤、ひいては判然としない孤独感の裏返しだとわかるのだ。そんな歪みが実生活に現れ、人生の歯車が軋み始めた彼は、知的障がい者たちのバスケットボール・チーム“アミーゴス”のコーチになり、自分の新しい一面を知っていく。
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相手の真意を勝手に汲み取ったり、言葉の裏を考えたり、顔色を窺ったりしないピュアなチームのメンバーは、マルコをはじめ周りの人に壁を作らない。正直すぎる振る舞いは、時に過激で時にユーモラス。むしろコミュニケーションを遠回りさせてしまうこともしばしば。しかし、メンバーに対して最初は苛立っていたマルコも、これまで自分がしてきたような自分本位の行動とは異なる、彼らの純粋な言動に惹かれていき、同時にバスケットボールの指導のやりがいを改めて感じるのだった。マルコと“アミーゴス”の信頼関係が築かれるにつれて、チームの成績もうなぎのぼり。そして、迎えた決勝戦。コーチとして勝利を追い求めたマルコが、優勝をかけた戦いでもう一度気づきを得る。頂点を極める名誉? 決勝を終える達成感? 長い奉仕活動の完遂? いや、そのどれにも当てはまらない、何事にも代えられない幸福感。個性豊かで魅力的なメンバーと迎えた意外な結末が、彼の軋んだ人生の歯車に潤滑油をさし、再び動かしはじめる。

『だれもが愛しいチャンピオン』

監督:ハビエル・フェセル
出演:ハビエル・グティエレス
2019年12月27日より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国公開
© Rey de Babia AIE, Peliculas Pendelton SA, Morena Films SL, Telefónica Audiovisual Digital SLU, RTVE

『だれもが愛しいチャンピオン』公式サイト

Text:Hisamoto Chikaraishi

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