アート、ファッション、映画の結びつきを写真で表現した先駆的なフォトグラファーとして知られるジョージ ホイニンゲン=ヒューン(1900-1968)。シャネル(CHANEL)の創業者であるガブリエル シャネルとの結びつきも深い。そんな彼にとって日本で初めての個展となる「Master of Elegant Simplicity:ジョージ ホイニンゲン=ヒューン写真展」を、東京・銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催。ホイニンゲン=ヒューンが手掛けた代表的なファッション写真に加え、シャネルとの交流を物語る作品や著名人のポートレート、旅先での風景を収めた作品など、約65点を展示する。

Gabrielle Chanel, 1939

ガブリエル シャネルとホイニンゲン=ヒューンが初めて出会ったのは、1920年代初頭のパリ。ホイニンゲン=ヒューンはガブリエルを「現代女性のニーズと好み」を深く理解した「聡明な女性」と評した。

彼が多くのファッション誌のために丁寧に作り上げた写真は、シックなモノクロームのスーツからリラックスしたビーチウェア、豪華なイヴニングドレスまで、シャネルのデザインの美しさやその輝きを余すところなく捉えている。


Toto Koopman, Evening dress by Augustabernard, 1934

ジョージ ホイニンゲン=ヒューンとは?

ホイニンゲン=ヒューンは幼少期をサンクトペテルブルクとロンドンで過ごした後、1920年にパリに定住。その後、キュビズムの画家アンドレ ロートから教えを受け、姉が手掛けるファッションメゾンのためにスケッチを描いた。程なくしてその才能が『ヴォーグ』誌に認められ、写真撮影用の背景やセットの制作に携わるようになる。

時代を問わず偉大な建築家や画家たちからインスピレーションを得た彼の作品には、アールデコ、新古典主義、バロック様式のさまざまな要素が取り入れられ、そのドラマチックな表現がとても印象的だ。

Black & White Swimsuit by Patou, 1929

彼は『ヴォーグ』誌を離れ、『ハーパーズ バザー』誌で働くようになってからも、シャネルのルックを撮り続けた。また、ホイニンゲン=ヒューンはファッションの領域を超え、ハリウッドスターのポートレートを制作したほか、アフリカ、ギリシャ、地中海東岸のレバント地方、メキシコとさまざまな地域を長期にわたって旅し、5冊の写真集も制作。世界各地のすばらしい風景を捉えた写真や、そこで出会った人々の飾り気のないポートレートには、彼の冒険を愛する気持ちとヒューマニズムの精神が垣間見える。


White piqué hat by CHANEL, white bag by Schiaparelli, 1936

本展は20世紀のスタイルを象徴するふたりの人物のつながりを称える展覧会であり、また日本で初めて、ホイニンゲン=ヒューンの作品を大規模に展示するもの。この機会に是非ご堪能あれ。


Master of Elegant Simplicity:ジョージ ホイニンゲン=ヒューン写真展
会期:2024年2月7日(水)ー3月31日(日)
開館時間:11:00ー19:00(最終入場18:30)
入場無料・会期中無休・予約不要
会場:シャネル・ネクサス・ホール(中央区銀座3-5-3シャネル銀座ビルディング4F)
主催:シャネル合同会社
https://nexushall.chanel.com/program/2024/ghh/


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Horst Torso, 1931


Lee Miller, Sailcloth Overalls by Yrande、1930



All photos:©The George Hoyningen-Huene Estate Archives