コレクターって最低! 金に物言わせてなんでもかんでも買っちゃって! あー下品下品! 収集癖とか醜悪なだけでマジ無意味! ホンット何考えてんですかね! 時代は断捨離、知らないのかな? いるものも~、いらないものも~~~、全部捨てる!! おかげさまで家の中は刑務所かっつうくらいガランドウ! う~ん、シンプル・イズ・ベスト! 自我、戸籍、アイデンティティ……もう全捨てっすわ。みんなもやろう、断捨離! じゃあ何から捨てましょっか? え? 「そのパステルカラーで同じロゴのやたら持ってる服は?」って? ……何言ってんだバーロー! 全部いるに決まってんだろ! セーラーズのとびっきりポップな配色のカワユイトレーナーやスタジャン、ズボンやグッズの数々、誰が捨てるかっつーの! あのな、断捨離なんてあんなもん、頭がおかしくなった人間が発作的にやるもんなの! 断捨離とかしてるやつは俺から言わせりゃ全員なんらかの病気! 頭に断捨離の文字が浮かんだ貴方、マジな話憔悴してると思うんでいますぐ荷物まとめてインド行って。ガンジス川の水ゴクゴク飲んじゃって。


ちっちゃなポケットがい~っぱい! でもちっちゃすぎてなんんん~~にも入れらんない! いいの、カワイイってそういうことだし。’80年代、セーラーズは同じデザインのものを5点以上作らなかったため、この血液型トレーナーの他に「S」「A」「I」「L」「O」「R」「S」ポケットのやつ等バリエーション多数。無駄こそポップの真髄。


というわけで! 今月のテーマは’80年代を代表するキャラクターファッションブランドのセーラーズです! 「え、でも冒頭で『コレクターは最低』って書いてましたよね?」とか言われるかもですが、俺全然コレクターじゃねーし。オークションサイトにセーラーズが出てても自分が好きなカラーリング&デザインじゃないと入札しないし、買ったものは全部擦り切れるまで着倒すのが当たり前。コレクターという集め尽くして神棚に飾っておくだけで満足しているウンコ系の人たちと一緒にしないで欲しい。身に着けていて最高に気分がいいものだから、実際着用しないと意味がないの。


セーラーズがあのマイケル・ジャクソンのために作ったスタジャン。魔異蹴留の文字がファンシーヤンキースリラーで最高すぎるんだが、ヤフオク!で入手した俺がこれ着て様々なメディアに出ているうち、三浦静加社長から「これ、マイケルのために作った一点物なんですけど、なんであなたが持ってるの?」と電話がかかってきて驚愕。実際にはマイケルが着ていたものとは別物だった模様。判明するまでの数年間生きた心地がしませんでした…。


セーラーズは、おニャン子クラブがユニフォームにしていたことで’80年代に爆発的に流行。あのパステルカラーとセーラーくんのロゴが付いたトレーナーを芸能人がこぞって衣装に採用しました。社長のポリシーにより頑なに支店を作らなかったため、渋谷の1店舗だけで年商28億円を売り上げたというとんでもない逸話でも知られています。そんで、私・浮気なセーラーボーイこと掟ポルシェも自分のやっているバンドが’80年代NEW WAVEに影響を受けていることから、掟ポルシェ業だけで食えるようになった2000年以降、’80年代のアイコンであるセーラーズを私服として着用するように。もう既に「掟ポルシェといえばセーラーズを着ている人」として広く認知されているかと思います。


(左) この写真を見て「服がカワイイ!」という人、「でも着てるのが中年男性! なんだか不審!」という人、どちらも正しい反応です。悪かったな。

(右) 布製のサポーターに時計を埋め込んだ「それ、洗濯出来ないですよね?」な逸品。カワイイから作っちゃお!を優先させる発想はポップアートの領域。配色も絶妙。三浦社長リスペクト!


なんでセーラーズなのかって? そんなん見りゃわかんでしょ! この目が潰れんばかりの圧倒的なパステルカラーのセンス! 最高すぎておしっこちびりそう! 現代において一般的な着丈と身幅の縦横比が逆転した独自のシルエットは、セーラーズを着る者すべてをエイティーズのファンシーポップ世界へ一瞬でぶっ飛ばしてくれます。デザイナー兼社長である三浦静加さんの時代を超越する色彩センスとカワイイを極めたスタイルには、今も数多くの熱狂的なファンが存在。2014年にラフォーレ原宿で限定販売イベントを行い復活して以降、これまで何度かの販売会を開催。現在は通販サイトBASEで当時の人気アイテムを再販しており、そのどれもが瞬殺ソールドアウト。おニャン子クラブを知らない若い世代からも絶大な支持を集めています。今やアイドルがうっかりセーラーズのトレーナーを着て写真に写っていると、ファンから「それ、掟ポルシェみたいだからやめて……」と懇願されたりしているのです。面目ない。


Profile
1968年北海道留萌市生まれ。ニュー・ウェイヴ・バンド「ロマンポルシェ。」のボーカル、楽器、および説教担当。荻窪のラーメン屋「ひつじそば 人と羊」をこよなく愛する。



Text:Okite Porsche
Photos:Kanta Matsubayashi
Title Design:ZUMA

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