伊勢谷友介さん×BMW R100S&トヨタ ハイエース

バイクはBMW R100Sをベースに、クルマはハイエースをベースにフルカスタムしている。ライディングウェアは、バイクウェアブランド「ロアーズオリジナル」のもので、このバイクに合わせて作ったオリジナル。


「好きなようにつくれて、調整しながら
自分の身体に馴染ませていくところですね」

無類のバイク好きとして知られる伊勢谷友介さん。現在は6台所有し、中でも最も思い入れがあるのが、このカスタムバイクだ。

「40歳になる前に、カスタムバイクの世界を知って。それまでもパーツをいじったりはしていましたが、すべてバラした状態から組み立てたことはなかったので、40歳になる自分を鼓舞する意味でもやってみようと思ったんです」

カスタムのベースとなったのは、同い年となる’76年製のBMW R100S。信頼を寄せるカスタムビルダー「46Works/ヨンロク・ワークス」に依頼してつくり上げた。

「自分を投影したものにしたかったので、同じ年のものにしました。人間でいうと心臓と骨に当たるエンジンとフレームは替えていません。ただ、ちゃんと快適に走れるようにしたかったから、それ以外はすべて現代のものにしています。好きなようにつくれて、気になるところがあれば調整して、自分の身体に馴染ませていく。そこがカスタムバイクの魅力ですね」

一方のクルマも、フルカスタムしたハイエースが愛車。単なる移動だけではなく、バイクの運搬や車中泊も可能となっている。

「街乗りで使えて、バイクを載せるときはトランスポーター仕様になって、スノーボードに行くときは車中泊もできる。そうなるとハイエースがベストだったので、浜松にある専門ショップ『オグショー』さんに頼んでつくってもらいました。これ一台でどこへでも行けて、快適に過ごせるから、ほとんど家みたいなものです(笑)」



生まれ年が同じ1976年製のBMW R100Sをベースに、カスタムビルダー、ペインター、シートビルダーとの協働作業によって理想のバイクへとつくり上げていった。「なんだかんだで出来上がるまで2年ぐらいかかったけど、その間はずっとバイクのことを考えていたので、楽しかったですね」。

ハイエースは基本5人乗りで、セカンドシートとベッドキットをつなげると快適なフルフラットベッドになり、マットを収納すれば広いラゲッジスペースが出現する。後方のバイクはヤマハのR25。トランスポーター仕様なので、バイクもラクに積み込める。エンジンを切った状態でもヒーターが使え、断熱材も入っているので、冬の車中泊も快適。


伊勢谷友介

1976年東京都生まれ。俳優や映画監督として活動するほか、株式会社リバースプロジェクトの代表も務める。公開待機作に『マチネの終わりに』(11月1日公開)がある。バイク、クルマ、自転車、スノーボード、SUPなど、乗りもの系の趣味多数。


Movie:Atsushi Tanizawa[TOPGEAR WORKS]
Photos:Yuhki Yamamoto
Hair&Make-up:ShinYa[PRIMAL]
Composition&Text:Masayuki Sawada