ー 参加者 ー

藤村雅史さん(アートディレクター)

藤村雅史さん(アートディレクター)

本誌でお馴染みの趣味人。愛車はレンジローバーとメルセデスEQC。EQCの電費の悪さにちょっと早まったかなと思っている。次に狙うはEQGか!?

今泉 悠さん(ayame デザイナー)

今泉 悠さん(ayame デザイナー)

ガソリン車をこよなく愛するオイリー・ボーイ。現在の愛車は993型911。いつかはGT3 RSに乗ってかっ飛ばしてみたい。家族用にGクラス400dも所有。

渡辺敏史さん(自動車ジャーナリスト)

渡辺敏史さん(自動車ジャーナリスト)

二輪・四輪誌の編集に携わった後、独立。数々のクルマに試乗し、守備範囲は広大。愛車は996型ポルシェ911と納車待ちのマツダ ロードスター。

服部昌孝さん(スタイリスト)

服部昌孝さん(スタイリスト)

初めて免許を取ったのは2022年1月。旧車好きで、現在はクルマ10台、バイク4台のオーナーである。普段の足はマツダ ロードスター。

佐藤佑樹さん(Cale デザイナー)

佐藤佑樹さん(Cale デザイナー)

洋服づくりのほかに、東麻布でギャラリーを運営。実は旧いクルマが好きだったりするが、現在は子育て真っ最中のため、アウディQ8 e-tronに乗っている。

遠藤イヅルさん(イラストレーター、ライター)

遠藤イヅルさん(イラストレーター、ライター)

自動車全般に膨大な知識をもち、大衆車、実用車系のイラスト・記事が得意。VW サンタナ、日産 サニーカリフォルニア、ルノー ルーテシアを所有。


蘇ったプリウス、挑戦的なLBX

―では、日本のファミリーカーはいかがですか? デザイン的に評価されているクルマもありますが。

渡辺 この直近、例えば1~2年ぐらいのスパンでいえば、デザインで甦ったクルマはプリウスですね。売れ行きもだいぶ好調です。

今泉 プリウスはかっこいいですよね。すごくよくなったと思う。

渡辺 自動車ライターの立場から見れば、かっこいいのはわかるんだけど、乗り降りとか視界とか、気になる点はあるんです。現に前の型に比べると、視覚的なところでの情報性はよくはない。ただ、それでも買いたいと思わせるものがデザインにあるということなんですよね。

遠藤 本当にきれいなデザインだと思います。アメリカでもすごく売れているみたいです。ただ、身体の大きいアメリカ人はどうやって乗るんだろうって思いますね。圧迫感があるから。

渡辺 デザインのまま起こしちゃった感じですよね。

Toyota Prius

Toyota Prius

藤村 うん。普通はあり得ないラインだと思う。トヨタはほかにもクラウンをどんどん変えていってますよね。さっきちらっと出ましたけど、最近もクラウン スポーツとか出してました。

遠藤 クラウン スポーツはスポーティで筋肉質なフォルムですよね。

藤村 けっこう思い切ったデザインになっているなって印象です。大きく張り出したリアフェンダーはあまり好みじゃないけど。

渡辺 日本のメーカーの中では、今いちばんいろいろ変えているのはトヨタかもしれないですね。まあ、よそに比べて圧倒的にラインナップが多いというのもあるとは思いますけど。あと、デザイン部門のトップがいわゆるブランディングオフィサーみたいなこともやっていて、彼らのポリシーがすごく行き渡りやすくなっているのはあります。サイモン・ハンフリーズさんという方なんですけれども、ほぼほぼトヨタでキャリアを積んでいて、トヨタブランドをよく理解している。「こうしたい」「ああしたい」というデザイン側の意志を経営側に伝えやすいのは大きいと思います。


Toyota Crown Sport

Toyota Crown Sport

佐藤 レクサスはどうなんですか? 新しく発売されるLBXは面白いなって思いました。

渡辺 評判いいですよね。デザイン的にもけっこうチャレンジングなことをしていて、本来だったらもっとピラーを前に出して、キャビンスペースを広くとろうと思えばできるのに、ちょっと引いている。それはやっぱりデザイン的に高級、高品質に見せたい意向が働いているんですね。

遠藤 リアの形状とかを見ると、視界を犠牲にしてまで「こうしたかった」という思いが伝わってきますよね。

渡辺 後ろはかなり見えづらいんじゃないかな。そこらへんは、どういうコンセプトでクルマをつくっていくかという話の中で、譲り合いとかせめぎ合いがあったんだと思います。

Lexus LBX

Lexus LBX

服部 話を聞いていて思ったんですが、新しいクルマって隙がないですね。デザインにみんな走りまくって、遊び心がちょっと少ないというか。ホイールもみんな、おしゃれホイールじゃないですか。自分はやっぱりダサかっこいいのが好きだったりするので、「うわっ、ここダセー」みたいなのがないなって思います。抜けがないんですよね。

渡辺 それはとてもよくわかります。

服部 「何でここだけこんなふうになっちゃったんだろう」みたいな、抜けたところがなくて、それがずっと引っかかっています。

―服部さんの好きなダサかっこいいクルマって何なんですか?

服部 ダッヂのデュランゴとか好きなんですよね。もうゴリゴリの武骨な感じだけど、何かいいなって。

―アメ車ですね。考えると、アメ車がまだ出てきません。テスラはどうですか?

佐藤 あらためてあれがアメ車だと思うと、ちょっとびっくりしますよね。

服部 テスラはちょっとね、わかるんですよ。だから、乗ってみたいんですけど、この前テスラがこすっているところを見ちゃったんです。人工知能が負けた瞬間を見ちゃった(笑)。まあ、今泉さんと一緒で俺もガソリン車が好きだから、EVは常用して乗るかと言われたらちょっとわからないです。でも、テスラは気になりますね。

―テスラは最近だと、モデルYですかね。

遠藤 モデルYは売れているみたいです。デザイン的にはピラーが立って、頭が高く見えるのが特徴ですよね。

佐藤 ちょっとこぶっぽい感じの形状に見えますよね。テスラってすべてのモデルを通して意図的にアノニマスな感じにしている気がして、かっこいいとかそういった理由で選ぶというよりも、テスラが好きっていう人が選んでいるのかなって。

渡辺 それはあると思います。


Tesla ModelY

Tesla ModelY

ーPART.5へ続く



Illustration:Izuru Endo
Interview&Text:Masayuki Sawada