今回の舞台となったツインリンクもてぎは茨城県との県境に近い場所にあるサーキット。国内では唯一、スーパーフォーミュラなど通常のレースで使用する「ロードコース」と、楕円形状の「オーバルコース」が混在するサーキットとして知られています。オーバルコースは東日本大震災の影響でコース路面がダメージをうけ、レース開催ができない状態になっていますが、現在もロードコースを舞台に2輪の世界最高峰レースである「MotoGP」などの世界選手権も開催されるサーキットとして人気を集めています。

UOMO SUNOCO TEAM LEMANSは、前回の第4戦富士で8号車をドライブする大嶋和也選手が今季初ポイントを獲得。7号車のトム・ディルマン選手もスーパーフォーミュラに慣れ始め、今回の第5戦はさらにUOMOのマシンが存在感を見せるレースとなりました。

まず、18日(土)に行われた公式予選ではディルマン選手が第2ラウンド(Q2)に進出。11番グリッドを獲得しました。

「参戦当初の頃はクルマのことやタイヤのことについて学ばなければいけないことが多くて大変だった。だけど、その中でチームと一緒に徐々にレベルアップしてくることができて、初めてQ2に進出できたよ」とディルマン選手。トップ8で争われる第3ラウンド(Q3)進出を0.1秒差で逃してしまっただけに、悔しい表情も見せていましたが、今シーズンのチームベストとなる予選結果に、さらに自信を深めていた様子でした。

続く19日(日)の決勝レース。全長4.801kmのツインリンクもてぎを52周して争われますが、ここでは大嶋選手が素晴らしいレースを披露してくれました。予選では0.030秒差でQ1敗退と悔しい結果になった大嶋選手。決勝スタート時には苦手としている硬めのミディアムタイヤでスタートを切りますが、1周目でピットインし、ソフトタイヤに交換します。

1周目でピットインしてタイヤ交換をすることは、ルール上問題はないですが、ゴールするまでに燃料が足りなくなるために、レース後半にもう1度ピットインが必要になります。

2回ピット作業を行うと、そのぶんタイムロスも2倍になってしまうため、基本的には不利な戦略ではあるのです。それでも大嶋選手は得意としているソフトタイヤでレースの大半を走るほうがペースを上げられると信じ、この戦略を自らチームに提案したそうです。

「計算上はピット1回の方が有利で、チームからもそっち(ピット1回作戦)のほうがいいんじゃないか? と言われていましたが、自分がこの戦略(変則的なピット2回作戦)をやりたいと言って、最終的にチームも理解してくれました」

これにより最下位の19番手に後退しますが、大嶋選手は必死に追い上げを開始。レース中盤になってライバルがピット作業を行っている間にどんどん逆転していき、38周目に給油のため2回目のピットイン。その際に新しいソフトタイヤに交換して、終盤でのさらなる追い上げに備えました。

コースに復帰した大嶋選手は8番手。しかし追い上げの手を緩めることなく、43周目に7番手に浮上すると、残り3周を切って2台を立て続けにパス! 今季最高の結果となる5位でフィニッシュしました。

「この作戦は1周1周のペースが良くないと機能しないので、とにかく攻めました。まだまだ課題はありますが、今季ベストリザルトで終えられて良かったです。次の岡山ではもっと良い結果を獲得できるように頑張りたいです」(大嶋)

一方、11番グリッドからスタートしたディルマン選手は、ミディアムタイヤでスタートして9周目にピットイン。こちらも得意とするソフトタイヤでレース中盤から後半への追い上げを目指しましたが、今回は同じ戦略を選んだライバルが多く、うまく順位を上げられないまま12位でフィニッシュ。今回は予選から流れが良かっただけに、思うようなレース展開にならず悔しい表情を見せていました。

「早めにピットインするという作戦がうまく機能しなかった。常に誰かが前にいて“フタ”をされている状態で、ペースを上げられなかった。残念なレースだった」(ディルマン)

次回の第6戦は岡山国際サーキットで9月8日・9日に開催されます。シーズン中盤になって調子を上げてきているUOMO SUNOCO TEAM LEMANS。今後の活躍から目が離せません!


全日本スーパーフォーミュラ選手権
第6戦 岡山国際サーキット

予選/9月8日(土)
決勝/9月9日(日)

応援よろしくお願いします!


全日本スーパーフォーミュラ選手権公式サイト

Photos:Shigenobu Yoshida
Text:Tomohiro Yoshita