今回の舞台は静岡県にある富士スピードウェイ。首都圏から2時間程度でアクセスできるサーキットとして知られ、国内最長となる約1.5kmのストレートがあるのが最大の特徴。選手権シリーズの中でも一番追い抜きシーンが見られるコースで、観客動員数も多いイベントのひとつです。

天気が良い日は富士山を一望できるのですが、この週末はあいにくの雨模様。特に7月7日の予選では、雨が降ったり止んだりを繰り返す、天候に翻弄されるセッションとなってしまいました。

UOMO SUNOCO TEAM LEMANSは今回もトム・ディルマン選手が7号車、大嶋和也選手が8号車をドライブ。しかしディルマン選手にとっては、今回が初めての富士スピードウェイでの走行。さらに練習走行から雨のコンディションとなり、予選第1ラウンドで初めて晴天用のスリックタイヤを装着してタイム計測を行うことになりました。

さすがに未経験のコンディションということもあり、本来のパフォーマンスを発揮できずに終了。予選17番手となってしまいました。

一方、シーズン前半から苦戦気味だった大嶋選手ですが、今回は練習走行から上位につける速さをみせ、ライバルたちが天候に翻弄される中、予選では今シーズン初めて第2ラウンド(Q2)に進出。13番手を獲得しました。

予選を終えた大嶋選手は「まだまだ完璧ではないですけど、今までQ1落ちが続いていた中で、Q2に来ることができたので、この流れで決勝レースも追い上げていきたいです」と手応えをつかんでいる様子でした。

7月8日(日)は雨雲もなくなり、夏の日差しが照りつける中で55周の決勝レースがスタート。

13番手の大嶋選手は序盤からアグレッシブに攻めていき、一番の追い抜きポイントであるメインストレートや1コーナーを中心に次々と前を走るライバルを追い抜いていきます。早くも10周目には7番手に浮上すると、その後もトップを走るマシンと遜色ないペースで周回を重ね、柔らかめのソフトタイヤでレース全体の8割を走破。ライバルが先にピット作業を済ませていた関係で、42周目には一時的にトップに浮上しました。

44周目にピットストップを行うと、チームもミスのない作業で大嶋選手を送り出し、最終的に7位でフィニッシュ。彼にとって待望の、今シーズン初入賞を果たしました。

「前方がクリアな状態の時はトップと遜色ないペースで走れていたと思うので、いかに前方に誰もいない状態を作って走れるかが勝負でした。なので、ちょっと無理してオーバーテイクボタン(※)を全部使って順位を上げていきました」

「久しぶりにちゃんとレースができたので、ホッとしています。今の僕たちにとっては嬉しいポイント(7位入賞の場合2ポイント獲得)。これで少し気が楽になったので、ここからリラックスして次戦以降も上位を目指していければなと思います」

ここまで悔しいレースが多かった大嶋選手。ひとまずポイントを獲得することができて肩の荷が降りたという表情をしていました。

一方、ディルマン選手は発進時にトラブルを抱えていたようで、最後尾に下がってしまいましたが、大嶋選手とは対照的に硬めのミディアムタイヤを選択。9周を終えたところでピットインし、前回のSUGO大会でも好調な走りを見せていたソフトタイヤに交換します。

それでも、前のマシンをなかなか追い抜けず我慢のレース展開になりますが、途中、トップ集団と変わらないペースで周回するなど速さを披露。最終的に10位でチェッカーを受けました。

「レース序盤は苦労したけれど、ピットに入ってソフトタイヤに交換してからはペースもすごく良かった。特にピットアウト直後のウォームアップがうまくできて、前を走る2台をパスできた。そこでもう1台抜くことができていれば、もう少し展開も変わっただろうし、最終的に6〜7番手くらいは狙えたと思う」

悔しそうにレースを振り返ったディルマン選手でしたが、初めて走った富士スピードウェイでのレースということを考えると「改善しなきゃいけない部分も多いけれど、初めて走ったコースということを考えると上出来だろう」と納得した様子でした。

これで、チームランキングで8位に浮上したUOMO SUNOCO TEAM LEMANS。ライバルチームとの差は接近しており、残り3レースで十分に逆転可能。次回の第5戦ツインリンクもてぎ大会(8月18日・19日開催)も目が離せません!


(※)オーバーテイクボタン=発動時には20秒間パワーが少し上がるシステム。決勝レース中は5回だけ使用可能。また発動中は運転席上部についているLEDライトが点滅し、ライバルや観戦中のファンにも発動させていることがわかるようになっている。


全日本スーパーフォーミュラ選手権
第5戦 ツインリンクもてぎ

予選/8月18日(土)
決勝/8月19日(日)

応援よろしくお願いします!


全日本スーパーフォーミュラ選手権公式サイト

Photos:Shigenobu Yoshida
Text:Tomohiro Yoshita

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