2026.01.09
最終更新日:2026.01.09

クルマにもY2Kの波が来た! 見た目よし、実用性よし、価格よしの名車8選。ポルシェ ボクスターからホンダ オデッセイまで

デザインを評する言葉に「一周回っていい」というのがある。今、20年前のクルマはまさしくそう見えて、再び評価を得ている。実用性もあって価格もこなれているから、狙わない理由はない。鋭い選択眼をもつ遠藤イヅルさんが、おすすめのY2Kグルマ8台を解説!

イラストレーター、ライター
遠藤イヅルさん

自動車全般、特にデザインに造詣が深く、大衆車、実用車系のイラスト・記事を得意とする。現在はVW・サンタナ、日産・サニーカリフォルニア、ルノー・ルーテシアを所有。

現代でも通用するY2Kのクルマ

「現在、若い世代を中心に注目を集めているY2K(Year 2000)。2000年代といえば、ある程度の年齢層では最近のことに感じるかもしれません。しかし気がつけば、早20年ほど前のこと。近年人気を博している1980~’90年代のヤングタイマー(ネオクラ)と呼ばれるクルマたちは、それよりもさらに古いわけですが、やはりファッションだけでは乗り続けられない維持のハードルが立ちはだかります。もちろん実用性や安全性だって、お世辞にもいいとはいえません」

「Y2K世代のクルマは、現代のクルマのような衝突被害軽減ブレーキや前車に追従するACCといった先進安全運転支援技術は搭載されていません。しかし、2000年代に販売されていたクルマの外観や内装を見ると、その年月ほどの古さをほぼ感じません。しかもエアコンやパワステなどの快適装備はおおむね完備で、パワーも十分。現代の路上で困ることは少ないはず。当時の携帯電話やパソコンであれば、現在では古くてとても使えないですが、もちろんクルマはそんなことはないわけです。そして’60~’70年代のいわゆる旧車や、ヤングタイマーの中には暴騰ともいえる価格上昇が見られる中、スポーツカーや高級車を含め、中古車価格がとても手頃なんです」(遠藤さん)

リーズナブルにスポーツカーを楽しもう

PORSCHE Boxster(Type 986) / ¥1,600,000〜

PORSCHE Boxster(Type 986)

そこで勝手ながら、Y2K世代でオススメのクルマを4つのジャンルに分け、そこから8台を選んでみました。まずはスポーツカー・クーペ部門。先ほどY2Kのクルマはリーズナブルと記した中で、その恩恵を大きく受けるのがスポーツカーです。価格高騰が進むポルシェでも初代ボクスター(986型)は、大手中古車検索サイトによる平均価格は約160万円(2025年11月末現在)と、同時期の911(996/997型)に比べると手に入れやすい価格帯。細かな意匠は911に準じ、エンジンも水冷フラット6。性能も十分にありますので、2人乗りがネガではない人にオススメです。

Audi TT / ¥800,000〜

Audi TT

続いては初代アウディTTです。無垢の金属を削り出したようなソリッドなデザインは、バウハウス的と評され、自動車業界に一つの歴史を刻みました。ディテールを排除し尽くした美しさは普遍的で、今後も古くなることはないはずです。それが平均価格約80万円で入手できます。

PEUGEOT 406 Coupe / ¥1,000,000〜

PEUGEOT 406 Coupe

そしてこの部門のラストは、ピニンファリーナの流麗なデザインが美しく、仕立てのいい内装が気分を高めるプジョー406クーペ。流通数は少なく、街中でもまず見かけないというのもいいところ。最新のプジョーとは方向性の違うエレガントさも魅力です。平均価格は約100万円で、高級感から見るととてもお買い得。

VOLVO XC70 Cross Country / ¥650,000〜

VOLVO XC70 Cross Country

次はステーションワゴン部門です。現在では販売の主流となったSUVですが、Y2K世代でも価格は高め。そこでせっかくY2Kのクルマを選ぶのなら、アクティブさとセダンの快適性を併せ持つステーションワゴンはいかがでしょう。今や日本ではすっかり消えてしまったジャンルでもあります。中でもSUV的な装飾をもち、4WDと高い地上高で悪路にも対応した2代目ボルボXC70は、これが本当に2001年デビューなのか、と感じるほどの完成度。内装の雰囲気も北欧製品らしい落ち着きがあります。

NISSAN Stagea / ¥650,000〜

NISSAN Stagea

そして、日本車からも選出しました。2代目の日産・ステージアは、余分な装飾を廃した印象の内外装デザインが今でも魅力的です。後輪駆動車らしい短いフロントオーバーハングが、美しいシルエットを生み出します。V6エンジンが基本で、3.5リッターの大排気量版や4WDも用意。価格帯はどちらも約65万円で、コスパも良好です。

ファミリーカーも結構選べる!

BMW 3 Series (E46) / ¥900,000〜

BMW 3 Series (E46)

Y2Kでは、数を減らしたとはいえセダンはまだ数多く販売されていました。ファミリーカーとして使う人も多く、あえて今セダンを選ぶのは面白いかもしれません。そこで次はセダン部門にいきましょう。一つ目はスポーツセダンの雄、BMWから4代目3シリーズ(E46)を選出しました。E46の美点はなんといっても珠玉の直6エンジンと、街中で乗りやすいコンパクトなボディです。車内も十分に広く、定評あるハンドリングと、クラシカルな雰囲気を残す内外装デザインも推せるポイントです。

Alfa Romeo 156 / ¥900,000〜

Alfa Romeo 156

2台目はアルファロメオ 156。感性を刺激するエンジンと情熱を感じさせるデザインは、いかにもアルファロメオらしい。イラストでは、さらにジウジアーロがリデザインした後期型を描いてみました。両車とも価格帯は90万円前後です。ユーティリティさが欲しいなら、ステーションワゴンを選ぶのも手ですね。

HONDA Odyssey / ¥450,000〜

HONDA Odyssey

ラストは、ファミリーカーに適しているミニバン部門から3代目ホンダ・オデッセイをご紹介します。3列シートのミニバンとしては異例の、全高1550㎜という極めてスタイリッシュなフォルムで登場。立体駐車場にも入るミニバンとして、当時大きな話題を呼びました。このオデッセイも、今回選抜したクルマと同じく内外装に古さは感じられず、快適なミニバンとして現代でも活躍できるでしょう。現代では見られない「低いミニバン」という特徴も光ります。

Y2K世代のクルマ選びは、賢い選択かも

「旧車・ヤングタイマー世代よりはその確率は低めとはいえ、経年に応じたトラブルが少なからずあることは否めません。パーツの入手や修理が困難になっている車種が出てきているのも事実です。そのため、大きなトラブルなく乗り続けるためには、信頼できる「主治医」とそれなりの維持費、多少なりとも覚悟は必要かもしれません」

「しかし古く見えず快適、かつ現代のクルマでは見られない個性がにじみ出るY2Kのクルマは、それらを補って余りある魅力があります。カセットテープが聴けるオーディオが残っていて、ちょっと古い時代感を味わえたりします。ほかの人と違うクルマに乗りたい、リーズナブルに高性能車や高級車に乗りたい人にとって、Y2K世代のクルマに乗るのは、賢いクルマ選びなのかもしれません」

「今回記した8台以外にも、Y2K世代のクルマは数え切れないほど存在します。気になった人はぜひ探してみてください。好みやライフスタイルに合う一台を見つけることができるでしょう」(遠藤さん)

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