「アーティザナル」をクリエイションの頂点とするメゾンの構造において、
ジョン・ガリアーノはナンバリングシステムが持つ意味を改めて見直し、
「Co-Ed(男女共通)」のハウスコードをライン4とライン14に反映。
このラインを「アイコンズ」というワードで再定義した。
「アイコンズ」を読み解く4つのコードと14のディテールとは?
メゾン マルジェラでは、全ての服やアクセサリーのテクニックの基盤となるメソッドをコードと呼ぶ。
それらは、ピラミッド型のクリエイティブ構造の頂点に位置する「アーティザナル」(オートクチュールに相当するコレクション)
においてジョン・ガリアーノによって提起され、「Co-Ed(男女共通)」でプレタポルテとして進化し、
「アイコンズ」へと落とし込まれている。ここでは「アイコンズ」を象徴する4つのコードをピックアップ。
ステレオタイプのルールや規制概念にとらわれない、全ての人にフィットするシルエットであり、着る人のアイデンティティを最大限に引き出すもの。メゾンのジェンダー・フリュイドの概念は、服の分類(ジェンダー、用途、機能)におけるルールを取り払うことから始まる。
ジョン・ガリアーノによる初のプレタポルテで提起した最初のコード。最も重要なハウステクニックのひとつである「デコルティケ」や、白い仕付け糸のステッチに象徴される「ワーク・イン・プログレス」は、アトリエでの作業工程を想起させ、同時に確かなクラフツマンシップを証明する。
メゾンの伝統と遺産を継承するアイコニックなデザイン。時代を超越した普遍のスタイルとクラシックの昇華。それは、クラシカルでありながら現代的、高潔でありながらユニークなメゾンの美学とDNAのエトスを反映したアイコンシューズ「タビ」にも通じている。
オーセンティックで質の良い英国のファブリック、英国の伝統的なマッキントッシュやダッフルコートといったキーピース。様々なジャンルのユニフォーム(ミリタリーやワークウェア)に着想を得たアイテムは、メゾンのレンズを通してクラシックに新たな文脈を描く。
素材、デザイン、ディテール、仕立て、加工など、メゾンのコードのもとに展開され、
「アイコンズ」を特徴付ける14のディテールを紹介。
メゾンのシグネチャーである仕付け糸による4本の白いステッチ。メゾンのシンボルを知る人たちに共通意識を呼び起こす「アイコンズ」の概念に通じている。
アウターやジャケットのトップボタンを飾る、赤い糸で「M」を象ったディテールは、「アイコンズ」を示す控えめなシンボル。
構造の核を露わにする「デコルティケ」カットで表現されたボタンホール。
襟裏を「デコルティケ」カットすることで内側のチェック地が表れアクセントに。
カットによって露出した芯地と切りっ放しの仕様が新たなディテールに進化。
アトリエの作業工程を想起させる白い仕付け糸のステッチは職人技の証し。
まるでボタンがあったかのように、ステッチによってかつての記憶を可視化。
まるでシャドウプレイ(影絵)のようにライニングが陰影を描くポケット。
「デコルティケ」カットで現れた内側のライニングがデザインのスパイスに。
メタルチェーンのハンギングループは「アイコンズ」のすべてのコートに付属。
フロントのメタルフックのクロージャーはクラシックなパンツからデニムにまで施されている。
着る人の個性と経年変化によって白いハンドペイントが剥がれて進化していく。
ヘリンボーン、ツイード、タッターソールなどのクラシカルな生地とパターン。
メゾンのアイコンシューズ「タビ」がエシカルなマテリアルで進化する。
シーズンやジェンダーにとらわれない新たな価値観とメゾンの精巧なクラフツマンシップに根差した「アイコンズ」。2021年11月12日(金)より、メゾン マルジェラ トウキョウにて「アイコンズ」のポップアップを開催し、そのコンセプトと世界観を表現するインスタレーションとともに、当ページで紹介する10アイテムをはじめとした「アイコンズ」のキーピースを展開する。
会期:2021年11月12日(金)~12月14日(火)
会場:メゾン マルジェラ トウキョウ 東京都渋谷区恵比寿南2-8-13
営業時間: 12:00~20:00
アイコニックで普遍的なアイテムは、長く愛用することで自分だけのパーソナルな一着に進化する。これからの新たなワードローブとなるに違いない。コートからジャケット、ニット、デニム、シューズまで、主要な10のアイテムをピックアップ。