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ラルフローレンのダウンジャケット
猪野正哉さん/焚き火マイスター
「20年前に手に入れたダウンが、自分らしい一着になりました」
「実はこの古着のダウンは20年前に購入したもの。ラルフ ローレンのダウンというのが珍しく、ベージュも使いやすそうだなと手に入れたものの、当時の僕には、なんだかおじさんくさくて。しばらくの間、クローゼットに眠らせていました。最近になり引っ張り出して着てみたところ年相応になったのか、すごくしっくりきたんです。アウトドアな仕事だと、汚れを気にして黒を選ぶ方も多いと思いますが“洋服は汚れてなんぼ”。着たい色が制限されるのが嫌なので、いつも気にせずベージュや白なども着ています。焚き火を扱っていると、火の粉が飛んで穴が開くことも多々あるけれど、それも味だと思えば気になりません」

「アウトドアシーンだからこそ、あえてベージュのワントーンで挑みたい」
「このダウンを着るときは、いつもワントーンでまとめて全身に統一感を出すことが多め。裾はリブ仕様なので風を通しにくく防寒性も高いんです。あともともとが使用感のある古着なので、多少雑に扱っても、心苦しくないのがいいですね」

「ずっと欲しいと思っているのはレザー素材のダウン。燃えにくいので、まさに焚き火とともに過ごす僕の仕事にぴったり。レザーのダウンにレザーのパンツを合わせた着こなしなんて最強じゃないですか。いつの日か、このスタイルで仕事をするのが目標ですね」
猪野正哉さん/焚き火マイスター
雑誌のモデルやライターを経て、2015年、千葉の実家の雑木林を自ら整備してプライベートな焚き火サイト「たき火ヴィレッジ〈いの〉」を開設。現在は焚き火マイスター、日本焚き火協会会長、アウトドアプランナーとして活躍。
Photos:Atsushi Kimura
Text:Kumiko Nozaki