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ステューシーのダウンジャケット

豊島 猛さん/スタイリスト

「ダック地のブルゾンのように着られる大人なディテールが完璧」

「もともとステューシーは好きで定期的にチェックしているのですが、去年の冬、たまたまドーバー ストリート マーケットでこのジャケットを見つけて。まず惹かれたのが、マットなリップストップ生地と立ち襟がカジュアルすぎなくて、まるでダック地のブルゾンのような感覚で着られるところ。よく『古着?』って聞かれる、着込んだような質感も好きで。サイズはほんの少しゆとりのあるMを。以前は、どんな着方をしてもある程度サマになるLやXLサイズを選ぶことがほとんどだったのですが、体に合ったサイズ感をバランスよく着るのが一番おしゃれだと思うようになってきて。デニムも少しワイドだけどテーバードしたタイプを合わせて、“ちょいゆるジャスト”くらいが理想です」



「ストリートブランドが作るダウンだから“ちょうどよく”決まる」

「ダウン自体スポーティーなものだから、大人っぽさがほしい。だから、フードなしでロゴも胸元じゃなくて袖口にさりげなく、っていうのもドンピシャでした。今日はギャルソンのシャツとクロケットのスエードローファーを合わせたのですが、きれいめなコートを着てもいいスタイルを、あえてダウンでちょっとハズすぐらいが気分。これをダウン専業ブランドとかでやると王道すぎてコンサバになるんですけど、ストリートブランドのステューシーでやるのが39歳の今の自分にはちょうどいいのかなって」

豊島 猛さん/スタイリスト
1983年生まれ。甲斐弘之氏に師事した後、2009年に独立。モードからストリートまで幅広いジャンルのメンズファッション誌をはじめ、ブランドカタログや広告のスタイリングも手がける。現在、アシスタント募集中。

Photos:Yuya Zaitsu
Text:Yoko Enomoto