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エディバウアーの
ヴィンテージダウンジャケット
青木洋平さん/KEY スタッフ
「3年探し歩いたヴィンテージの傑作」
「近年、古着業界でもアメリカの古き良きカジュアルブランドがフィーチャーされていますが、やはりダウンといったら定番のエディバウアーを推したい。特に、登山家向けに誕生したとされる最高級ライン『リッジライン』は3年ほど探していて、昨年、やっと状態が良いものを手に入れることができました。フードの欠損もなく、サイズもぴったりで運命を感じましたね。当時のダウンはタフな雪山に耐えうるアクティブギアを想定して作られていたため、お尻まで隠れるビックシルエット。それが逆に今っぽい。Lサイズですが、185cmの僕が着てもゆったりとした着心地です」

「クラフツマンシップを感じるロゴの刺繍」
「一番気に入っているのは色味。ヴィンテージのアウトドアものは、山で遭難しないようにとビビッドな色ばかりで、こういったクリームベージュは珍しい。元々アースカラーやカーキやネイビーが好きなので、見つけた瞬間にピンときました。あと、エディバウアーはタグひとつとってもとてもこだわって作られていて、アメリカのクラフツマンシップを感じます。当時の松ぼっくりのロゴは、刺繍で丁寧に作られており、『手間がかかるだろうなぁ』と唸ってしまうほど。ここにも技術が詰まっていると感じ、心がくすぐられます」

「中身は当時の最高品質であるグースダウンで、とても温かいです。フードもドローコード付きで、袖には折り返しのリブ。防風性もばっちりなので、昨年は真冬でもダウンの下はシャツ1枚で過ごせました。実際にキャンプや釣りといったアウトドアシーンでも活躍してくれます。今日は今年の自分の中のテーマであるソリッドな雰囲気に寄せ、ベルギー軍のヴィンテージパンツにラルフローレンの白シャツで、男らしさを残しつつスマートにまとめました」
青木洋平さん/KEY スタッフ
大阪・堀江の人気古着屋KEYスタッフ。自身のブランドWTC Inc.を立ち上げ、ディレクターを務める。
Photos:Yuta Kono
Text:Emiko Hishiyama