今月の時計
JAEGER-LECOULTRE
《レベルソ・クラシック・ラージ・デュオ・スモールセコンド》


Watch

ジャガー・ルクルトは1833年に創業し、これまでに1250以上のムーブメントを開発してきたスイス屈指の技巧派時計ブランド。同社の定番である「レベルソ」は、1931年に誕生した傑作。直線と曲線を組み合わせるアールデコ様式の優雅なフォルムは、ほぼ変わらずに受け継がれている。「レベルソ・クラシック・ラージ・デュオ・スモールセコンド」は、裏側に第二時間帯表示があり、旅の時計としても便利に使える。自動巻き。SS。ケースサイズ縦47㎜×横28.3㎜。¥920,000/ジャガー・ルクルト (左ページ)ニット¥65,000/ヘリル(アンシングス) メガネ¥70,000/10 アイヴァン(アイヴァン PR)


Book

山下 優
(青山ブックセンター本店 店長)

学生時代のアルバイトを経て、青山ブックセンターに入社。2018年から本店の店長を務める。



Drink

成田玄太
(バーテンダー)

人気カフェの店長を経て独立。飲料プロデュース業の傍ら、「Bar werk」のカウンターにも立つ。



Watch

篠田哲生
(時計ライター)

40を超える媒体で時計記事を担当している時計ライター。スイスでの時計取材の経験も豊富。


「ぜひとも、インドに“呼ばれ”たい」



篠田 今回取り上げるのは、ジャガー・ルクルトの名作「レベルソ」です。1931年に誕生したのですが、そのきっかけがユニークで、インドに駐留していたイギリス軍将校の“ポロ競技中に壊れない時計が欲しい”というオーダーから生まれました。風防ガラスを守るために、ケースがひっくり返るのが特徴です。

山下 インドにルーツがあるんですね。時計=ヨーロッパ文化という印象が強いので意外です。でもインドって、不思議な魅力がありますよね。僕は旅したことはないのですが、よく“インドに呼ばれる”って聞きますよね。世界を旅するスウェーデンのジャーナリストが書いた『旅の効用』という本の中では、“インドに帰る”と表現しています。

成田 僕はまだインドに呼ばれたことはありませんが。実はインドはバー文化が盛り上がっていて、インド産ウイスキーの評価も高まっているんですよ。

篠田 インドでウイスキーって意外ですね。でもウイスキーは英国文化の象徴的な酒ですし、イギリス×インドという点では、「レベルソ」ともつながりますね。ちなみにこの時計は、ケースをひっくり返すと、別の場所の時刻を示す時分針が現れます。ケース上部のスライダーを動かすと時針が1時間ジャンプする仕組みなので、旅の時計として便利ですよ。

山下 今は海外旅行に出かけられませんが、だからこそ好きな場所の時間に設定しておくのもいいかもしれませんね。本や時計を通じた“バーチャルな旅”を楽しむというのが、今の時代に合っているかも。実際に旅行記も売れてますし。

成田 それなら気分を盛り上げるお酒も必要ですね。この時計は表側の文字盤がホワイトで、裏側がブラック。ファッションやシーンに合わせて使い分けても楽しそうですし、この“白と黒の二面性”を表現した、ウイスキーベースのカクテルなんていかがでしょう。

篠田 今夜はこの酒と本をお供に、ガンジス川へと旅でもしようかな。



Book

『旅の効用 人はなぜ移動するのか』
ペール・アンデション著 畔上 司訳 草思社

スウェーデン出身のジャーナリスト、ペール・アンデションによる旅の本。単なる旅行記でなく、過去30年にわたって世界中を旅した経験や旅することで気がついた、“旅する理由”について哲学的に迫る。特に多く登場するのが、彼が愛するインドだ。



Drink

黒×白のカクテルの代表である「ホワイトルシアン」のアレンジ版。スコッチウイスキー(45㎖)をベースに、カルーア(15㎖)を加えてステア。生クリームにチャイのシロップを入れて泡立て、上に静かにそそぐと、“イギリス×インド”なカクテルに。


OTHER SELECTION

レベルソ・トリビュート・ムーン

1931年製の原点モデルを継承した針&インデックスが特徴。6時位置には月の満ち欠けを示すムーンフェイズ機構と針式カレンダー。裏にはネイビーダイヤルの第二時間帯表示。自動巻き。SS。ケースサイズ縦49.7㎜×横29.9㎜。¥1,370,000/ジャガー・ルクルト

レベルソ・クラシック・スモール

手巻きムーブメント搭載のシンプルな2針モデルはオーストリッチ製ストラップで華やかな雰囲気に。裏面は通常の金属裏蓋だが、ここにはイニシャルやメッセージを彫り込むことも可能。手巻き。SS。ケースサイズ縦35.78㎜×横21㎜。¥570,000/ジャガー・ルクルト


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※文中すべて、SS=ステンレススチールの略です。

Photos:Yuichi Sugita
Illustration:Crystal
Styling:Yuta Fukazawa
Composition&Text:Tetsuo Shinoda