最近SNS上に突如現れる「スタイリスト私物」にどうも惹かれる。モノはごくシンプルなのにボディブローを浴びたかのようにじわじわ胸がザワつくのは、“私物”の主がUOMO本誌連載「雑談」でお馴染みの山本康一郎さんだから。



ファッションページのキャプションでさらっと流されがちな用語に着目したネーミングからしてユニークだが、各アイテムには氏ならではの鋭角的センスとユーモアがピリッときいている。といっても大げさなコラボ感は皆無。なぜなら物作りのテーマは「常連客のわがまま」。



「好きだけど、ここがこうだったらもっといい」的なアイデアを懇意にしているブランドや旧知のクリエイターに提案し、愛用品を絶妙なさじ加減でアップデートしている。あくまで主体は作り手で、康一郎さん自身はほんの少しの隠し味を裏オーダーしているという風情だ。「僕はデザイナーじゃないから」と、アーティスト加賀美健さんがデザインしたタグも付属のステッカーだけに用いている。



最新作はユニバーサル プロダクツのウエストポーチ。スーツの日にも違和感が出ないようボディにトーマス・メイソンのシャツ地を使った。まるで“空気感がいい”という曖昧な言葉を実体化させてしまったかのような、普通じゃない普通なアイテムたち。今後の展開も気になりすぎる!


元はコーデュラナイロン製の「ユニバーサル プロダクツ」のウエストポーチをトーマス・メイソン生地で別注し、本体とストラップの縫い目をなくすことで上品な佇まいに。ファスナーの開きを両端1㎝ずつ広くして中身をより取り出しやすくしたところもポイントだ。ネイビー、ブラックの2 色展開で、5月中旬以降に発売予定。¥13,000/ユニバーサル プロダクツ スタイリスト私物(1LDK TEL:03-3780-1645)

Direction&Styling:Koichiro Yamamoto
Photos:Mitsuo Okamoto
Text:Kai Tokuhara

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